ディカプリオの出世作なら
世界で初めて『タイタニック』(1997)がお披露目されたのは1997年の東京国際映画祭でした。主演のレオナルド・ディカプリオはジェームズ・キャメロン監督と一緒に来日しましたが、その時のレオ・フィーバーはものすごく、その様子をおもしろがった監督はファンにもみくちゃにされる彼を追い、カメラに収めていました。
俳優として、あの大ヒットはとてもいい経験だったと思いますが、レオ本人にとっては相当なプレッシャーでもあったようです。
『タイタニック』の後に出演を決めた作品が、ダニー・ボイル監督の異色作『ザ・ビーチ』(2000)だったことからも、アイドル的イメージを脱却しようとしていたことがうかがえます。
その後はマーティン・スコセッシやクリント・イーストウッド、クリストファー・ノーランやクエンティン・タランティーノなど名だたる監督たちとタッグを組み、今ではキャリアも見た目も立派なベテラン俳優になりましたが、やっぱり彼の1本を挙げるとなると『タイタニック』なのよね。出演作が社会現象になる経験をしたスターは多くありません。
レオの魅力満載の大出世作だったと思います。