「道楽党起(た)つ!!の巻」(ジャンプ・コミックス第51巻収録)
今回は、円高なのに海外製品が安くならないことに怒った両さんが、衆院選に出馬、国政に打って出るお話をお届けする。
本作が描かれたのは1986年。先日の衆院選の記憶も新しいこのタイミングで本作を読むと、40年の間に激変した日本の社会や経済状況と、それでも変わらぬ政治家と大衆……が透けて見えてくるようで、おもしろい。
両さんは「週休4日」「労働時間は1日あたり3時間」「バカンス制度を設けその期間は2ヶ月」というマニフェストをブチ上げて、「道楽党」党首の座に就く。
街頭演説や庶民感覚アピールなど、両さん陣営が採るさまざまな選挙への施策は、笑わせながらもリアリティたっぷりだ。
ちなみに現在、国政に打って出るには、衆院選では小選挙区=300万円、比例代表は候補者1人あたり600万円、重複立候補者は300万円が必要だ。参院選の場合、選挙区=300万円、比例代表=候補者1人あたり600万円となっている。
この供託金制度なるもの、不正や売名、泡沫候補の乱立を防ぐため選挙管理委員会等にお金や債券を預ける制度だ。当選や一定の票を得た場合には返却されるが、それに至らない場合は没収される。
なんの政治的な実績もない警察官の両さんが楽観的すぎる公約を掲げ、その類まれなるタレント性で世間の注目を大いに集め、世界有数の規模を誇る企業体の御曹司・中川が資金面で全面的なバックアップをしている。
まるで漫画のようなというか事実漫画なのだが、両さんが掲げるマニフェストは、次第に非現実的なものへとエスカレートしていく。だがそれも、経済が上向きであり続けることを信じられた時代の陽性で前向きなものであり、今となってはむしろ「そうできたらいいなぁ」とすら思える。
一方で、先日の衆院選では、過剰なパフォーマンスや対立候補へのディスに終始する演説も目についた。現実は、本作での両さんのパフォーマンス以上に滑稽さを増しているのだろうか。
それでは次のページから、選挙の仕組みを学びながら、両さんの一世一代の大勝負の顛末をお楽しみください!!



















