円安の進行と足並みをそろえる建築資材の高騰

自民党の鈴木俊一幹事長は1月14日の会見で、衆院解散に「責任ある積極財政」について国民の信を問う考えを示した。仮に自民党が支持されて積極財政路線が加速した場合、円安がさらに進行する可能性が高い。

読売新聞が衆院解散の報道をした1月9日の夜以来、円安が進行して13日には一時1ドル159円まで下落。160円台が視野に入ってきた。解散報道前の9日夕方も157円台で推移していた。

しかも、新党の中道改革連合が食品消費税の恒久的ゼロを打ち出したことを受け、自民党も食品消費税ゼロを検討したとも報じられている。選挙戦を機に大盤振る舞いが目立つようになれば、円安が一段と進む懸念もあるのだ。

円が力を失うと、輸入品の価格は相対的に上昇する。建築資材もその一つだ。

日本とアメリカの金利差によって円安が急速に進行し始めたのは2022年だった。この年の年初は1ドル114円台で推移していたが、10月には一時150円台を突破した。

一般財団法人建設物価調査会による建設資材(木造品)物価指数において、2021年1月を100とした指数は、2023年1月に140を超えている。2025年11月には145を超えた。建築費は円安の進行とともに高騰しているのだ。

全国の建設資材(木製品)の物価指数より(一般財団法人建設物価調査会)
全国の建設資材(木製品)の物価指数より(一般財団法人建設物価調査会)
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住宅メーカーの足取りもやや鈍くなってきた。2025年度上期における日本最大級の総合ハウスメーカー、大和ハウス工業の国内戸建住宅契約棟数は前年同期間比で0.7%の増加と横ばい。住友林業は、2025年度の通期注文住宅受注棟数が前年度比0.1%のマイナスとなる見込みだ。

同様に飯田グループホールディングスの今期上期の建売販売数はおよそ1万7000棟で、1割近く減少した。

こうした数字を見ると、住宅メーカーへの価格高騰の影響は決して小さくない。