『メン・イン・ブラック』が
キャリアの転機に
日本では缶コーヒーのCMでおなじみですが、トミー・リー・ジョーンズのキャリアの転機になったのは、ウィル・スミスと共演した『メン・イン・ブラック』(1997)。エイリアンを監視する最高機密機関MIBのエージェント役を、寡黙に無表情で演じる姿がコミカルでした。映画もとてもおもしろかったし、存在感がありましたね。
ハーヴァード大学出身で、アル・ゴア元副大統領とルームメイトだったのは有名な話。『メン・イン・ブラック2』(2002)の来日時に奥さんともお会いしましたが、芸能界とは無縁の、とても知的で素敵な方でした。「こういう女性を妻にする男性はあなどれない!」と、奥さんを見てさらに彼の評価を上げました。
日本好きとしても知られていて、京都の俵屋旅館に滞在中、火事に遭ったのに「すごくエキサイティングな体験だった」と言っていたことを覚えています。同じく京都では、鮎の塩焼きを食べて「こんな美味しい魚は食べたことがない」と大感動。
その後、映画のプロモーションのために東京に来てからも、「アユ! アユ!」と連呼していました。ちなみにはらわたが苦い鮎の味がわかる外国人はそう多くありません。いろいろな意味でユニークな、忘れ難いスターの1人です。