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「二人楽しくやってるんだな、と安心してたんだけど…」

渥美容疑者が頻繁に通っていた地元の飲食店の店主が、集英社オンラインの取材に以下のように証言した。同店では♯3でも紹介したように、渥美容疑者の年上妻Bさんが働いていた経緯もあった。

「ウチの店に遼馬が通いはじめたのは、今から6年前くらいのこと。当時は友達と2人で飲みにくることが多かったんだけど、まったく笑わない暗い子でしたね。でも、遼馬を知る常連の人からは『あの子は10代のころ両親を亡くしたんだよ...』と聞いていたので、『苦労してたんだな』と思って特に愛情をもって接していました。そんな遼馬に彼女ができたのが、今から3年前くらい。Bちゃんという子でね、よく2人でウチに飲みにきていたんだけど、あの子のおかげで遼馬はすごい明るくなったね。それこそ遼馬はカラオケが好きで、Bちゃんと来ると『湘南乃風』の曲みたいなアップテンポの歌をよく歌ってた」

ジェットスキーが趣味だった渥美容疑者(知人提供)
ジェットスキーが趣味だった渥美容疑者(知人提供)
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Bさんがこの飲食店で働くようになったのは、渥美容疑者からの勧めだったという。

「Bちゃんはもともとは遼馬の仕事を手伝ってたみたいで、ある日遼馬が、『ママ、ここでBを使ってやってよ』というから、ウチでアルバイトとして働きだしたのよ。それから遼馬は週3~4のペースでウチに飲みにくるようになったんだけど、お店でイチャイチャするとかはなくても、Bちゃんがバイトの日はそのまま一緒に帰ってたね。だから『二人楽しくやってるんだな』と安心してたんだけど」

だが、店主はある日、Bさんから相談を受けて、がく然とすることになる。

「Bちゃんが『実は、遼馬に殴られてて...』と話し始めたので、そのときは本当にビックリしましたね。遼馬は優しい子だと思っていたので...。それから遼馬の暴力は止まることはなくて、Bちゃんは腕を骨折したこともあった。本人は『ケンカしたー』って感じで普通に言ってたけど、別にBちゃんが浮気したとか遊びに行ったとか非があるわけじゃなくて、ただの些細なケンカのときに殴られたそうなの。Bちゃんも気が強いところがあって、別の店で偶然居合わせたときは酔っ払って『なんじゃおめえ!』みたいな九州弁で他のお客さんをまくし立ててたこともあったから心配してたのよ」

しかし、ママの心配を振り払うように、約2年前にBさんから「遼馬と籍を入れた」と報告があったという。

「暴力を振るわれても遼馬のことがまだ好きで、『いつか変わってくれる』と信じてたんだと思う。それからすぐにBちゃんは店を辞めて会うこともなくなったんだけど、その1ヶ月後くらいに九州に戻ったんだよね。でも、Bは遼馬にとっては忘れられない人だったみたいで、その後も頻繁に九州まで会いに行ってたし、『遼馬とB』と書いたカラオケ10枚券は、『(使わずに)取っておいて』と言われた。遼馬も寂しかったんだろうね。実際、Bちゃんと離れてからは飲むペースも増えたし、ウチで6~7杯飲んだあとに他の店をハシゴする日も少なくなかったし...」

小松川警察署
小松川警察署

そんな様子が一変したのは今年の5月ごろだったという。

「たまたま別の飲み屋に居合わせた遼馬の知り合いに、『最近遼馬来てないけど?』と近況を聞いたら、『あいつ若い彼女ができたんすよ』と言われて...。遼馬はすごい一途な子だと思ってたから意外だったし、Bちゃんがいなくなって寂しかったのかなと思ったんだよね。そしたらこんな事件が起きてしまって、なぜ自分から人生を棒に振るようなことをしたのか...。遼馬に『取っておいて』と言われたカラオケ券を見るたびに、泣きそうになるよ」