「6月上旬に何かよくわからないものを車で運んだ」
遺体で見つかったのは介護関係の会社員だった野本結梨香さん(当時18歳)。家族が姿を見たのは6月7日が最後で、行方不明届を受けた警視庁の捜査で堀容疑者が浮上。警察の調べに対して「6月上旬に何かよくわからないものを車で運んだ」などと説明したため、案内させたところ、11月27日に山梨県北都留郡の山林で一部白骨化した遺体を発見、歯型で野本さん本人と特定した。
野本さんが行方不明になってからも、野本さんのLINEアカウントから家族や友人への返信が続いていたが、10月末からメッセージを送っても未読状態になったため、11月4日に家族が行方不明届を出したという。野本さんの交際相手だった横領事件で逮捕の容疑者は、堀容疑者とは“仕事仲間”だったという。警視庁はこの2人が野本さんの遺体の運搬や生きているように見せかける偽装工作に共謀した疑いもあるとみて、調べを進めている。
堀容疑者は千葉県八千代市の2階建ての家賃7万円のアパートに暮らしており、子煩悩な一面ものぞかせていた。近くに住む男性が語る。
「堀さんが妻子とともにこちらに引っ越して来られたのは、1年半ほど前ですね。僕が知るかぎり、お子さんは3人で、年齢からすると小学生と園児、それに赤ちゃんがいました。子どもは相当好きだったと思いますよ。というのも子どもを連れて外で遊んでたり、どこかに連れて行っているのはいつも堀さんで、子どもをかわいがっている姿からは事件に関わっているなんて想像はできなかったですね。ウチも子どもがいるんで少し話をしたこともありますが『子ども連れてよく〇〇に遊びに行くんです』なんて話もしてました」
一方で堀容疑者の風貌は一見ヤンキーっぽく、改造車仲間が頻繁に遊びに来ることでも知られていた。別の住民が話す。
「見た目は茶髪でちょっとヤンキーっぽくて、周りの住人からしたら怖かったかもしれないですね。堀さんは1階に住んでいて、庭に駐車場が面しているのですが、そのあたりにいつも5、6人の友達が遊びにきてはタバコを吸いながらしゃべったり、タバコを排水溝の溝に捨てたりしていたので、かなり迷惑でした。友達もビップカーっていうんですか、改造車に乗った若い男女で、平日の夜とか日曜日もけっこう来て集まっていました。駐車場から車をだすときも、エンジン音を立てて荒っぽい運転で出入りする姿をしょっちゅう見ました」