「ホストクラブはディズニーランドのようにキラキラしていた」
集英社オンラインでは以前、「ホス狂」の娘を持つ母親と令和のホスト問題に関する記事を配信した。
この記事を読んだ大山さん夫婦は「ホストのやっていることは法律的には犯罪ではないかもしれない。それでも、うちの娘のように人生を狂わされ、心身ともにボロボロになる家族がいることをもっと知ってほしい」と編集部に連絡をくれたのだ。
「これまでマナミとは懸命に向き合ってきたつもりですが、育て方を間違えてしまったのでしょうか……」
そう震える声で語るのは、ホストの沼にハマったマナミさん(27歳)の母、チカコさん(56歳)だ。娘のマナミさんには幼少期よりいろいろな習いごとをさせ、手塩にかけて育てた自慢の娘だった。地元の短大を20歳で卒業すると、地元の保育園に就職。彼氏もいて、公私ともに充実した日々を過ごしていた。しかし、2年半前からその日々に突然、暗雲が立ち込めはじめた。
「彼氏との別れを機にマッチングアプリを始めたマナミが出会ったのが名古屋のホストクラブで働くRでした。マナミが24歳のころです。当時のマナミは実家暮らしだったのですが、私には『高校時代の友達のところに遊びに行く』と説明して帰宅が遅くなっていきました」(チカコさん、以下同)
その後、徐々に朝帰りが頻繁になっていき、心配になったチカコさんが事情を聞くと、マナミさんは「付き合っている彼氏がホストなんだ」と打ち明けたという。
マナミさんにいわせるとホストクラブは「ディズニーランドみたいにキラキラしている場所」らしい。
「マナミは大のディズニー好きで、コロナ禍で遊びにも行けない時期だったから、余計にホストクラブが楽しく感じたんだと思います」と、チカコさんはため息をつく。