昇格後に長続きした番組。実は内容が別物という現実
言わずもがなだが、深夜とゴールデンでは全く客層が違う。
ゴールデンでは、老若男女が見るのであまり攻めた内容はできないし、深夜だと通用していたノリが通じなくなったりする。
たとえが適切なのかは分からないが、時間帯が移動するというのはボクシングで階級を上げるみたいなもので全く別世界になるのだろう。何ならキックボクシングからボクシングに転向するくらいの差があるかもしれない。
時間帯の変更をものともしない番組も中にはあるが、多くの場合、作り手側も新しい時間帯に合わせるため、深夜時代に人気だった部分を捨ててしまったりする。
深夜からゴールデンに昇格した歴史があっても長く続いている番組の大半は、昇格後に内容が全く別物になっている。例えば『クイズプレゼンバラエティー Qさま!!』が典型例だ。
深夜時代は“クイズプレゼンバラエティー”と銘打ってはいたものの、クイズはおまけみたいなもので、「この芸人は10m高飛び込みを飛べる飛べない」など、その過程を見せるお笑い番組だった。
しかしご存じの通り今の『Qさま!!』はガチクイズ番組である。
番組のファンからすると、ここは難しいところだ。
深夜番組というのは新陳代謝が激しい。(TVerはあるけれど)ネット局は少なく、知名度はなかなか上がらない。予算も限られているから大きいことはできない。人気がかげれば一瞬で終わってしまう。
時間帯が上がれば予算もつき、いろいろとこれまで出来なかったことも出来るようになるし、何より今までよりも多くの人に見てもらえる。しかしこれまでと同じ内容というわけにはいかない。いろいろなテコ入れがあるし、何だったらメンバーは一緒でもまるで別な番組にリニューアルされてしまう。
どちらがいいのか。