もし話す相手がいなかったら…

スマホ依存から抜け出すのは非常に難しい。タバコや酒は、家から一掃して手が届かないようにすることができるが、スマホは生活に欠かせないツールとなっているので、解約するとか壊すなどの対策は、現実にはできないからだ。

先述のように、家族や友人とのリアルな対話によって絆を深めることは、デジタルツールに依存している状態から抜け出すための有効な手段となる。

もし、話す相手がいない場合でも、お勧めの方法がある。それは日記だ。日記は自分自身との対話の時間となる。書き出す内容は、事実よりもあなたが考えたことや感じたことを中心に書こう。

感情や思考の日記を書くときは、良かったことだけ書こうとか、いい文章にしようなどと考えず、湧き出てきた思いをそのまま書くようにする。そうしないと本当の気持ちに気づくことができない。ネガティブなことも、誰かに愚痴を言うつもりで吐き出してしまおう。

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どうやったらスマホを見る時間を減らせるか

その後で、良かったことや感謝したいことがないか探してみるといい。なければないでいいし、あったら書き留めよう。重い荷物を下ろして、ポケットの中にある宝石に気づく習慣だ。ベッドでスマホを見続けて首が痛くなって1日を終えるよりも、ずっと心地が良いはずだ。

(例)◯月◯日今日は起きたときから暗い気持ちだった。仕事に行くのがゆううつだった。また、先輩に嫌味を言われるかもしれない。でも、昨日お客さんが、私の顔を見ると元気が出ると言ってくれた。たった1人でも、誰かの役に立っていると思うと、笑顔で働けそうな気がする。本当はこの仕事が好きだ。明日はできるだけ笑顔で過ごしてみよう。

【スマホを見る時間を少なくするためのアイデア】
・スマホのスクリーンタイムを確認し、どんなアプリをどのくらいの時間使っているかを明確にする(現状を知ることが大切)。
・使いすぎているアプリの通知をオフにする。
・おやすみモードを有効にする。
・画面を白黒に設定する(カラフルな画面より興味がそそられなくなる)。
・スマホを寝室に置かない、目覚ましアラームに使わない(目覚めた瞬間からスマホ漬けにならないために)。

しかし、やはり脱依存の基本は、ストレスの軽減だ。これがなくては、ストレスを打ち消すために違う依存に快楽を求めてしまう。

過剰なストレスを緩和して心の元気を回復するためには、人との絆が欠かせない。子供の場合は、親との絆が希薄になってお互いを信頼できないと、問題行動をやめろと言っても改善しないばかりか、お互いの溝が深まるばかりになる。