スマホを見すぎると、「考える力」が弱くなる!?

スマホの膨大な情報に触れていると、脳の機能が常に受け身になることをご存じでしたか? スマホの見すぎには要注意です!

スマホは今や人々の生活にとって欠かせないものになっています。スマホは仕事や生活における便利さだけでなく、娯楽として楽しめる時間も提供してくれるからでしょう。しかし、いいことばかりではありません。弊害もたくさんあります。とくに脳機能にとっては、よくない側面がいくつもあります。

一つは、考える力に対するマイナスの影響です。スマホには、ありとあらゆる分野に関する膨大な情報が溢れています。そんなおびただしい情報に次から次へと半ば無自覚に触れていると、脳内における情報処理作業は、とても粗いものになります。

大脳皮質神経細胞が認識した情報が、A10神経群→前頭前野→自己報酬神経群→線条体―基底核―視床↓海馬回・リンビックといった神経群が連合したダイナミック・センターコアのなかをぐるぐる回ることで、思考が深まることはすでにお話しした通りです。思考や心の質を高めるには主体性をもって情報を積極的に選び、かつそれらがモチベーションを高めてくれるものとして脳に受け取られなければなりません。

ところが、スマホで漠然とたくさんの情報を矢継ぎ早に拾っていくような受け身の姿勢では、A10神経群を動かす積極的な感情は生まれません。その結果、思考は深まることなく、心が本当の喜びや楽しさで満たされることもなくなります。

最近、若い世代を中心に読解力などの考える力が弱くなってきていることが指摘されていますが、これはスマホによる影響が大いにあると思います。