スマホ依存対処の心技体

次の日曜日、こころは母と紫陽花を見に出かけた。白や水色、紫、ピンクの色とりどりの紫陽花が咲く斜面に石の階段が連なっていた。こころは少し息を弾ませながら階段を上り、木々の間から差し込む太陽の光を感じていた。時折吹き抜ける風が、汗ばんだ肌にひんやりと気持ちよかった。

「お母さん、昔おじいちゃんと3人でここに来たよね」

「そうだったわね」

家族のつながりを感じ、五感で自然を満喫していると、こころは今ここに生きていることがとても尊く感じられた。顔を上げて一歩ずつ階段を上るこころの顔には、自然と笑みがこぼれていた。

【スマホ依存への対処法まとめ】
・心=家族や友人との対話を増やす。日記を書く。
・技=スマホの置き場所や設定を変える。
・体=自然に触れる時間を増やす。

#1『恐怖! スマホがあなたの脳を支配するメカニズム…1日の利用時間が10時間超の10代が「最も幸せでない」と感じるワケ』はこちらから

#3『本当は怖すぎるチョコレート依存症…「もうそんなに食べちゃったんですか…」ごはんの代わりに摂取はマジでやばい』はこちらから

『悪習慣の罠』 (扶桑社新書) 
山下 あきこ 
2023年7月1日
1,100円
256ページ
ISBN:978-4594095130
9
タバコ、酒、甘いもの、ラーメン、スマホ、パチンコ、恋愛…
なぜ、好き・楽しい・おいしいが病気になるのか?
多くの患者を診察してきた専門医が説く!

◎脳は快楽を求める
◎「物への依存」と「行為への依存」
◎糖質の鎮痛効果
◎小麦の強い依存性
◎スマホを見る時間の減らし方
◎ギャンブル大国日本は依存者が多い
◎相手との適切な距離を保てなくなる恋愛依存症
◎酒好きとアルコール依存症の違い
◎依存のできあがっていく仕組み
◎恐怖だけでは悪習慣を断ち切れない
◎自分の依存を直視し言葉にして伝える
◎ワクワクし幸福度を高める行動を習慣にする

【目次】
はじめに――退屈に耐えられず私たちは刺激を求め続ける
第1章 依存を招く悪習慣の罠
第2章 悪習慣の罠にハマった人たち
第3章 飲酒と喫煙の悪習慣が及ぼす害
第4章 飲酒の悪習慣を断ち切る
第5章 悪習慣の罠からの脱却
第6章 現在の快楽を得るか未来の幸せを求めるか
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