斎藤工が僕のことを買い被ってくれていて……

――フォロワー数が200万人超えのTwitterや著書『心のおもらし』では、「ウンコ(大便)」「オナラ(屁)」「チンチン」などと「下ネタ」だと敬遠されそうなワードが頻発しています。(「計算外の放屁、計算尽くの放屁」「僕がウンコになった日」などはいずれも書籍に掲載されたコラムのタイトル)。精神年齢8歳を自称しているとはいえ、佐藤さんは54歳の“立派なオジサン”。一歩間違えばドン引きされてもおかしくないと思いますが……。

普通は引かれますよね(笑)。

――ただ、女性を含め、若い世代から多くの支持を集めています。何か秘訣はありますか?

たとえば作品作りにおいては「万人がいいと思うもの」を目指すことを簡単にあきらめるべきではないと思うし、もしそんな作品が作れれば素晴らしいことだと思うんですが、僕という人間に関しては、全方位から好かれようなんて全く思ってないし、やりたいことをやる、書きたいことを書く、ということしか考えてないです。

自称・精神年齢8歳の俳優・佐藤二朗(54歳)「ものすごい勇気を持って“ウンコ”ってつぶやいているわけではない。本当につぶやきたいから、心から漏れてるだけ」_2

よく「若者に愛されるためにはどんなことが必要ですか?」みたいなことを聞かれますが、僕自身、若者に気に入られようとは微塵も思ってないし、なぜ受け入れられるか自分でも分からないです。結果、色んな世代の方々が面白がってくれるのなら、大変嬉しいことではありますが。

1つ言えるとしたら僕の場合は精神年齢が低いことがいいほうに働いてくれているというか。最近はドラマや映画の撮影現場でも、ふと気付くと「えっ、この現場、上から2番目?」とか「オレ、一番上じゃん」みたいなことがよくあります。そういう立場になると、若い俳優さんも緊張するだろうし、普通はなかなか周りに人が寄り付かなくなるものです。でも、俳優仲間の斎藤工が僕のことを買い被ってくれていて、勝手にこんな分析をしてくれたことがありました。

「二朗さんは、あえてバカなことを言ったり、あえてふざけたりして、若い俳優たちが近づきやすい、話しやすい状況を作り出している」

まあ僕的には無意識で、深く考えてはいないんですけどね(笑)。