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〔 〕内は集英社オンラインの補注です

〔チャンス大城が通っていた定時制高校に、コダマさんというプライドが高く、クラスでは煙たがれている58歳の生徒がいた。そんなコダマさんとある日合コンに行くことになる〕

※今から30年以上前のお話です

コダマさん合コンに行く

定時制高校の生徒は昼間働いてから夜の九時まで勉強をするので、平日はあまり飲みに行けません。年齢が二〇歳を越えている人はたくさんいましたが、翌朝仕事に行くことを考えると、飲みに行く気になれないのです。

たしか高三の時だったと思いますが、ある日、カミムラ君というイケメンの同級生から、授業中にこんな誘いを受けたことがありました。

「急に三対三で飲むことになったんやけど、オオシロ、今晩来れるか? 確実に三人連れてこい言われてんねん」

いわゆる、合コンのお誘いです。

僕も昼間いろいろなバイトをやっていたので、事情は他のみんなと変わりませんでしたが、カミムラ君が困り果てている様子だったのでOKをしました。

しかし、三年生ともなるとすでに退学してしまった人が多く、最初三〇人いた同級生はどんどん減ってしまって、その日出席していたのはたったの九人でした。無遅刻、無欠席を守っていたのは、コダマさんただひとりです。

「どないしよー」イケメンのカミムラ君は、頭を抱えています。

僕は冗談半分で、「コダマさん誘おか?」と言ってみました。

「いやいや、それはさすがにマズイやろ」カミムラ君は最初はそう言っていたのですが、声をかけた同級生に次々と断られるうちにテンパってしまったようでした。

「コダマさん、今日、女の子とコンパ行くんですけど、行きませんか?」

「おー、行くよー」コダマさんはあっさりとOKしました。

「おっさんやんけー。コンパやぞ、高校生連れて来い言うたやろ」チャンス大城の定時制高校時代。バキバキのヤンキー女子高生と合コンをした話_1
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カミムラ君、僕、コダマさんの三人で向かったのは、高校の近所にあるごく普通の居酒屋でした。年齢は一八、一八、五八。僕は心の中でつぶやきました。(八しか共通点ないがな)

居酒屋で八だけトリオを待ち受けていたのは、正真正銘、バキバキのヤンキー女子高生三人組でした。