42歳で珍しく芽生えた“かわいい”という感情

リラックマに生活圏だけでなく、日の光も奪われてしまった落合さん一家。さらに「ヤマザキ春のパン祭り」とのコラボグッズが出たときには、応募券シールを手に入れるために、パンを400個も購入したこともあった。

昼間でもぬいぐるみのせいで室内に光は入らない
昼間でもぬいぐるみのせいで室内に光は入らない

「自分ではそんなに食べられないので、代わりに主人に食べてもらいました。そのおかげでリラックマのお皿を10枚集められたんですけど、65キロだった主人の体重が85キロまで太りました(笑)」

それにしても、ひとみさんはなぜリラックマにここまで魅了されてしまったのか。

「学生時代は割とサバサバしてるタイプで、当時はハローキティが全盛期だったけど、私はあまり興味がなかったですね。それに少女漫画より『ドカベン』や『あしたのジョー』を読んでいたから男友達のほうが多かった。
大人になっても立ち飲み屋やサウナへ通うようなオッサン趣味で、ぬいぐるみとは無縁な人生でした。
それが18年前のある日、主人が買ってきてくれたリラックマをじっくり見てみると、目がクリクリしていて、まるで自分の子どもをみているような温かい気持ちと“かわいい”という感情が湧いてきて……」

すっかりリラックマに心を奪われた落合ひとみさん
すっかりリラックマに心を奪われた落合ひとみさん

それ以来、母の日や誕生日といったイベントがおとずれると、家族からリラックマのぬいぐるみがプレゼントされた。当初はその程度でかわいいものだったが、先述した向かいのオフィスビルにいた人のせいでこのありさまに。
そしてひとみさんの身にさらなる変化がおとずれる。