もしエンゼルス黄金期に大谷さんがいたら…

1977年オフにエンゼルスのGMに就任するや否や戦力補強し、最初のシーズンとなる1978年に早くもチームを5位から2位へと押し上げました。同年オフにはツインズから〝安打製造機〟ロッド・カルーをトレードで獲得。ロッド・カルーはア・リーグで7度も首位打者に輝き、1977年は驚異の打率・388をマーク。リーグMVPにも輝いたパナマ出身の大スターです。

1979年、エンゼルスは”Yes We Can(為せば成る)”をスローガンに開幕早々10連勝と好スタートを切り、エースのライアンを筆頭とする投手陣の活躍とア・リーグ№1の得点力で、球団創設19年目にして初の地区優勝。観客動員数は初めて年間200万人を突破し、最終的に252万3575人を集めました。対照的にドジャースは2年連続リーグ優勝から地区3位に転落。観客動員数も286万人と落ち込み、両チームの差が一気に縮まりました。

「実は最悪だったマイナー環境」投打で活躍する大谷翔平がいてもエンゼルスの勝率が5割越さない理由_5
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しばらくエンゼルスの強い時代が続き、1986年までで3度地区優勝を飾りました。もしもこの時代に大谷さんがいたら、と思うのは私だけでしょうか。ライアンとカリフォルニア・ダブル超特急、安打製造機のカルーとパワフル大谷さん、ものすごいチームだったと想像すると、たまりません。

バベージGMの積極的な補強は留まるところを知りませんでした。1981年にMLB史上初めて新人王&MVPを同時受賞したフレッド・リンや、1982年にはワールドシリーズで大活躍し、「ミスターオクトーバー」の異名を取った球界の千両役者、レジー・ジャクソンを獲得。これで、カルーと主砲ドン・ベイラーを含めMVP受賞の経験を持つ選手が4人揃い、「MVPカルテット」が誕生しました。

現在のエンゼルスでMVP受賞歴があるのは、マイク・トラウトと大谷さんの2人。そう思うと、当時の打線はすさまじいですね。ちなみにジャクソンは1982年、メジャートップのホームラン39本を放ちます。これは2020年まで左打者としては球団記録でした。これを塗り替えたのが、大谷さんです。2021年シーズン、大谷さんはホームラン46本をマーク。野球殿堂入りを果たしているジャクソン超えを果たしたのです。

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2023年3月のWBCで日本を世界一に導き
大会MVPを獲得する大車輪の活躍をした大谷翔平。

2023年シーズンのMLBも開幕から投打に好調な滑り出しを見せて、
2021年シーズン以来2度目のア・リーグMVP獲得にも期待がかかる。

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