コンビ名「クロコップ」の由来

クロコップが「来年の決勝進出は絶対無理」と語る理由。元同居人・お見送り芸人しんいちには「漫才やめた方がいいです」と言われ……_3
「こうやったら(キングオブコントの)決勝に行けるというイメージは持つことができるようになった」と語るしょうた

——ところでクロコップはM-1も出ているんですか。

しょうた 僕は出たことないですね。

荒木 僕はクロコップを結成する前、大阪にいた頃に他のコンビで出たことはあります。もともと漫才をやりたくて芸人になったんですけど、2年目ぐらいからオープンフィンガーグローブを付けてピン芸人をやり始めたら、漫才はもういいやってなっちゃった。

——向いてなかったということですか?

荒木 向いてないです。ざっくり言うと、漫才って素の自分でしゃべる芸で、コントは役を演じる芸じゃないですか。でも、漫才をやってても、コントみたいだって言われて。変なことばっかりやっていたからでしょうね。要するに、僕が素を出しているつもりでも、役を演じているように見えちゃうんですよ。

それこそ、この前のR-1(グランプリ)で優勝したお見送り芸人しんいちとルームシェアしていたことがあるんですけど、彼にも「漫才やめた方がいいです」って言われて。

――それは素の状態でもおもしろいという意味ではないんですか。だったら、最高の武器じゃないですか。

荒木 おもしろいんじゃないんです。僕は、変なんです。じゃないと、こんな格闘技用のグローブを着けてネタなんてしないんで。

——実際、格闘技経験もあるのですか。

荒木 ないです。見る専門です。そもそも格闘技している人は普段、こんなの着けません。僕は単なるコレクターなんで。

――ちなみに、クロコップというコンビ名は、格闘家のミルコ・クロコップからきているんですよね。

荒木 そうです。僕は格闘技が好きなんで、つけるなら格闘家の名前がいいなと思っていて。

しょうた 僕は別に好きじゃないんですけど。本当は他にもっと候補があったんだよな。

荒木 あったけど、語感がいちばんかわいかったので。でも、ちゃんと意味もあるんですよ。ミルコ・クロコップって、勝っても負けても、判定が少ない選手だったんです。そこが僕は好きで。ウケるときはめっちゃウケるけど、スベるときは豪快にスベる……僕らと同じゃないですか。

クロコップが「来年の決勝進出は絶対無理」と語る理由。元同居人・お見送り芸人しんいちには「漫才やめた方がいいです」と言われ……_4
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取材・文/中村計 撮影/村上庄吾

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