放映権料の高騰を分散する構図が負担増に
公共性が揺らいでいる主要因は放映権料の高騰だ。
2026年のワールドカップでは、日本代表のグループステージ3試合は日本テレビが1試合、NHKが2試合を中継した。グループステージではフジテレビの日本代表戦中継はなかった。また、日本対チュニジア戦は日本テレビ系とNHK BS、ブラジル戦はフジテレビ系とNHK BSが並行して中継していることからも、放映権料の高騰を背景に、負担を分散させているようにも見える。
その結果というべきか、各テレビ局は放送内容の質を高めなければならなくなったわけだ。
つまり、放映権料の高騰によって1社当たりの負担が重くなり、その負担を軽減するために各局が放送を分担する方式が採用されている。その結果、放送局間の競争が激化し、解説者の人選を含めたコンテンツの質を高めなければ視聴者を引きつけられなくなっているのである。
この図式は、「スポーツの公共性」という大義のもと、放送局に過酷な負担を求めているに等しいように見える。
FIFAにとっても、サッカーの発展に向けて視聴機会を広げることは重要なテーマだ。サッカーの発展やエコシステムを形成するうえで、誰でも視聴できる環境づくりというのは重要だ。いっぽう、公共性は必ずしも地上波に限定されるものではないだろう。
日本においては、インターネットの普及率は86%、スマホはいまや誰もが利用する時代だ。テレビの普及率と大差はないのである。













