選手たちの取材に応じる回数が増えた
ブラジル代表と決勝トーナメント1回戦で戦うことが決まった直後から、日本代表の選手たちはこんな風に話していった。
「ブラジルに勝てると信じてくれている日本のサポーターの人も多くいると思う」(上田綺世)
「自分たちが優勝を目指す中で、いろいろな人が『優勝できるんじゃないか』と本気で、ワクワクしてもらえている気がする」(田中碧)
「壁は高いかもしれないですけど、その壁を乗り越えたときのチームのボルテージの上がり方は……たぶん、今まで見たことのないレベルに到達するんじゃないかなと思うので。優勝するには絶対、乗り越えないといけない壁なので。これを乗り越えたときにはすごい景色が待っていますよ。すごい日本代表が待っていると思いますよ。まぁ、見ておいてください!」(長友佑都)
彼らがファンやサポーターの反応について思いをはせる理由はどこにあるのだろうか。
もちろん、前回のW杯が終わってからW杯優勝経験国を3か国も倒した実績があり、多くのファンがそれを祝福してくれたことも念頭にあるだろう。あるいは選手たちが日本での盛り上がりを、直接的にも間接的にも感じているからでもあるだろう。
ただ、それだけではない。
今回のW杯で過去にないくらいの盛り上がりが見られている理由の1つが、選手たちの取材に応じる回数が増えたことにあるのをご存じだろうか。
少し古い話になるが、2006年のドイツワールドカップではこんな反省があった。大会が始まってからも、試合の後だけではなく、練習の後にも、選手たちは毎日のように取材に応じていた。
ただ、レギュラーが固定化されていたため、普段の練習の後も取材を受けるのは彼らばかり。
控えの選手たちの多くは練習が終わった後、レギュラー組の取材が終わるまで、ホテルへ向かうバスの中で長く待たなければいけない状況が生まれていた。そうした状況が控えの選手たちのフラストレーションを増幅させたという見方もある。それもまた、大会中のチームの雰囲気が良くなかった一因とされている。
そのような背景もあり、2010年の南アフリカワールドカップからは、大会直前から大会中に至るまで、選手が取材に応じる回数が制限されるようになった。
具体的には、試合と試合の間に、全選手がそれぞれ1回だけ取材に応じるというルールが設けられた。そうしたシステムは2014年のブラジル大会、2018年のロシア大会、そして前回のカタール大会でも踏襲された。













