「伝えるのは、命」の理念を掲げてきた

ヤギやヒツジ、ヘビとも触れ合える「こども牧場」や、巨大なプールの中で泳ぐペンギンを水中トンネルの中から見る「ペンギン館」などの趣向を凝らした施設が人気を呼び、2004年度には年間入園者が150万人近くにまで増え、当時パンダがいた上野動物公園を超える入園者が出る月もでるほどに。

北海道の公式観光サイトによれば2006年には年間入園者は300万人を突破。園内には約100種類645点の動物がおり、最近は飼育スタッフが動物に餌やりをしながら行動や習性をわかりやすく解説する「もぐもぐタイム」が大人気だといい、サイトでも「北海道内外から観光に訪れる人が絶えない人気スポットです」と誇っている。

旭山動物園HPより
旭山動物園HPより
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観光客が集まるゴールデンウィーク直前に伝えられたニュースに、街の人からも影響を気にする声も出ている。

旭川市内のタクシー関係者は、「まだ今のところ予約の取り消しなどの具体的な影響は出ていません。でも29日に開園できなければ、影響が出てくるんじゃないでしょうか。ゴールデンウィーク前なので心配なところはあります」と語る。

市政関係者も肩を落とす。

「旭川はここ数年、いじめ事件だったり、17歳の女子高生が橋の上から落とされた事件などセンセーショナルな事件がたびたび報じられてます。正直、またか…と嘆く市民も多い。ゴールデンウィーク前になんてことをしてくれたのか…」

旭山動物園は「伝えるのは、命」を理念に掲げている。「動物園で、ありのままの動物たちの生活や行動、しぐさの中に『凄さ、美しさ、尊さ』を見つけ、『たくさんの命あふれる空間の居心地の良さ』を感じてほしい」と、目指す動物園の姿を説明してきた。命の価値を子どもたちに伝える場で働いていた職員の供述が事実なら、なぜ職場を汚すようなことをしたのか。徹底した捜査が望まれる。

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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班