教祖様JKが恋をしてしまった……
そんなときに出会ったのがケンショーだった。彼は、時計に張り付けられた下着をさらっと取ってくれた。その瞬間、るなは恋に落ちる。
だが、彼女は恋愛を禁じられている。恋をすれば「火神」が怒ってしまう。そうすれば「神の子」ではいられなくなり、信者が路頭に迷いかねない。
「それが私の使命だから」
そう語る彼女に対し、不審がるどころか「カッケー」と言うケンショー。
「普通の幸せとか、その気になりゃ手に入れられるのに、そういう生まれた時から与えられた使命、守り続けてきたんでしょ」
自分もそういう「カッケー」人間になりたい。自分の家は貧乏だけど、その境遇を恨むのではなく、自分のビジネスを立ち上げて母を楽にさせてあげたいと目を輝かせるのだ。
すっかり彼に心を奪われた彼女は、眼鏡を外し、コンタクトとメイクをし始め、ついには、ケンショーに告白する。
「神の子はどうすんの?」と尋ねるケンショーに「なんとかなる」と言うるな。それを聞いたケンショーは失望した様子で吐き捨てた。
「ダッサ」
そうして振られたるなは、ケンショーに「信者ビジネス」を教え、火神に心酔・依存させ、自分にひれ伏させる「復讐」を計画し、実行していくのだ。
『惡の華』も『るなしい』も、一筋縄ではいかないイビツな物語だ。“普通”の倫理観を逸脱し、善悪の境界線を激しく揺さぶってくる。これぞ深夜ドラマ。
誰もが心に抱える「思春期」を刺激し、甘美な“トラウマ”を植え付けてくれるに違いない。
文/戸部田誠(てれびのスキマ)



















