「女性を馬鹿にするな」「侮辱だ」とSNSで炎上

–––––前回のインタビュー記事がSNS上で炎上したことについて、どう思いますか?

矢神サラ(以下同) 記事タイトルに「大腸を切って女性器にした」と書かれていたんですけど、それに反応してコメントしている人が多い印象でした。たぶん、これが「女性器」ではなく違う書き方だったら、炎上しなかったかもしれないなと思っています。

「大腸を女性器と呼ぶなんて、女性に対する侮辱だ」「女性を馬鹿にするな」というようなコメントが数多く来て、「そんなつもりはないのに」と思っていました。

集英社オンラインのインタビューを受ける矢神サラさん。写真は前回取材時の様子(写真/集英社オンライン編集部ニュース班)
集英社オンラインのインタビューを受ける矢神サラさん。写真は前回取材時の様子(写真/集英社オンライン編集部ニュース班)
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–––––「男が性転換手術をしたところで生物学的に女にはなれない」というようなコメントも目立ちました。これに対して、どう思いますか?

生物学的に女性になれないことは、自分でもわかっているんです。もちろん、私の身体は妊娠できないし、女性器も本物だと思っていません。

でも、私は心が女性だけど、身体は男性として産まれたので、少しでも自分らしく生きたいと思って、頑張ってお金を貯めて、すごく痛い思いをして、性転換手術をしました。現在の医学で男性が女性の身体に近づくには、これが限界なんです。

–––––矢神さんが行なった性転換手術は、昔からある方法なんですか?

はい。直腸と大腸を繋いでいる「S状結腸」という部分を10数センチメートルほど切り取り、膣として転用する手術で、50年くらい前からあるやり方なんですけど……「大腸を切って女性器にするとか気持ち悪い」「何でそんなことするの?」みたいなコメントがたくさん来ました。

23歳のときに性転換手術を受けた矢神さん。現在は戸籍上の性別も女性となっている(写真/本人Instagramより)
23歳のときに性転換手術を受けた矢神さん。現在は戸籍上の性別も女性となっている(写真/本人Instagramより)