“立憲共産党”批判に思うこと
たかまつ 自民党は「立憲共産党」と批判しています。政策協定とはいわずとも、有権者も共産党との距離を知りたいと思いますし、維新との距離も気になりますね。
野田 常に対話できる関係ですよ、どの党とも。野党同士の対立は自民党を喜ばせるだけだし、反対に我々が対話している姿は、彼らには脅威なんですね。常に対話を続けた結果、一緒の政権になる党があるかもしれないし、あるいは選挙区調整だけで、特定の法案を後押ししてくれる関係だけに終わるかもしれない。
立憲は野党第1党として、包容力のある党にしていかなければなりません。現在、自民党の一強を許しているのは「多弱」です。この「多弱」をまとめて大きな塊にしていくのが我々の役目、と考えています。
たかまつ 今回の立憲の代表選では消費税の減税を口にする人もいますが、野田さんはどうですか。
野田 低所得者の人には、払った消費税を還付する給付付き税額控除がスタートラインだと思います。財務大臣、内閣総理大臣を経験した立場からすると、財政が厳しいときの減税には慎重にならざるを得ません。
将来的な私のビジョンは、教育、医療、介護、障がい者福祉、子育て支援などのベーシックサービスには消費税を充て、それによって社会的安心を確保することなので、消費税ゼロ案には疑問があります。
たかまつ 消費税を維持することが、逆に安心感に繋がると。でも現実には、物価高に苦しんでいる人はたくさんいます。
野田 消費税については還付。それとは別に他の給付で支援することも考えられます。例えば金融所得課税強化策などで財源を作り、困っている人に給付することも一つの案。所得再分配はしっかりやったほうがいいと思います。
たかまつ 最後になりますが、政権交代の意気込みをお聞かせください。
野田 裏金がまかりとおり、世襲議員が跳梁跋扈するような古い政治のドブさらいをし、膿を出し切るその先頭に立ちたいと思っています。応援よろしくお願いします。
取材・文/たかまつなな 笑下村塾