チャラかった中学時代、彼女がいても他の女の子を口説いていた
伊藤容疑者が複雑な家庭環境で育ち、高校中退を機に夜の街の「住人」となり紗菜さんと出会ったことなどは、親友らの話として、♯2で報じた。
そこでは中学時代に付き合っていた女性と別れることになり、精神的に凹んで大変だったことや、母親から捨てられるかのごとく家族と別れた後、アルバイトを転々としたことなどを「傍証」として伝えたが、取材を進めるうちに当事者たちの生の声を聞くことができた。
伊藤容疑者が横浜市の中学校に通っていたころ、3カ月ほど交際していたという女性は、当時をこう振り返った。
「中学校時代の龍稀くんは全然暴力的な面もなくて、むしろとても優しかったです。『水族館に遊びに行ってきた』とお土産を買ってきてくれたり、デートの誘いも頻繁で、気を遣ってくれてた感じです。すごいイケメンでモテてたわけではないのですが、宇都宮からの転校生ということで目立ってモテてた時期がありました。交際するきっかけは、龍稀くんに『好きだ』と告白されたことでしたけど、付き合うといっても中学生だったので、川崎とかに遊びに行ってカラオケをしたとかそれぐらいでした」
当時から独占欲が強かったのだろうか。
「そんなに一緒に過ごした時期があるわけじゃなかったけど、ほかの男と話さないでとか言われたこともなかったし、独占欲が特別強いわけでもなく、普通の感じだったと思います。ただ、龍稀くんは私と付き合っていた当時も、学校の他の子を口説いたりするLINEを送っていました。友達から教えてもらって発覚し、私から別れを切り出すと『そうなんだ』という感じであっさり終わりました。別れるときはこちらに執着していたわけではなかったのに、その後も『遊びたい』と連絡がきたこともあったし、私のほかにも何人か付き合っていた人もいました」
当時はまだ、少し調子にのっていたチャラい中学生、という感じで「ヤンキー」でもないし、暴力を振るうこともなかった。女性が続ける。
「中学時代の龍稀くんは友達とケンカをすることもなかったし、覚えているのはサッカー部だったということくらいですね。中学卒業後は何をしてるかも知らなかったけど、一時期SNSで繋がったことがあって、そこではちょっとメンヘラな感じがしたので『変わったんだな』とは思っていました。龍稀くんのインスタのストーリーでは、どこかの部屋で紗菜ちゃんと一緒にいて、ノロケ話をしたりツーショット写真を載せたりしていました。普通にお互いに好きなんだと思っていました」