「家族くらいは理解してくれたら」

――「リスロマンティック」を理解してほしい気持ちは?

その言葉自体が一般的じゃないですよね。当事者の私ですら、その言葉を最近知ったというレベルなので、世間に認知されるまでには相当時間がかかると思います。

いわゆる「LGBTQ+」の最後のほうですよね。プラスの部分です。一般には理解しづらいだろうし、私自身は他の人にわかってほしいとは思っていません。

できれば家族くらいは理解してほしいですが、それも難しいのかなと感じています。

――例えば、うちはイタチとは肉体的にも結ばれたいとか、そういう欲求や妄想をすることはありますか?

イタチさんとだったらそうなってもいいと思うこともあります。でも、結局それはイタチさんがこの世に存在しないから、そう思えるんでしょうね。

2次元キャラと“結婚”した20代女性が明かすセクシュアリティ「3次元の男性ともお付き合いしましたが、キスはできなくて…」_12
自宅のベッドにはぬいぐるみがたくさん

――では今、幸せな時間は?

給料の大部分をキャラクターのグッズやイベントに使っています。好意を寄せられるよりも、尽くしたり貢いだりするほうが幸せを感じます。

ぬいぐるみと一緒にお出かけする時間や、好きなキャラクターのグッズに囲まれたベッドで寝る時間が幸せです。

2次元キャラと“結婚”した20代女性が明かすセクシュアリティ「3次元の男性ともお付き合いしましたが、キスはできなくて…」_13
すべての画像を見る

取材・文/川原田 剛
撮影/田中 亘
写真提供/憂那