結婚が前提の社会に疑問
――2次元キャラとの恋愛について、家族に話していますか?
イタチさんのことはけっこう話していますが、両親からは「イタチさんを好きな人を探して、一緒に趣味を楽しめばいいんじゃない」とか、ちょっと的外れな答えが返ってきます。
家族の中では弟が唯一、「そういうことじゃないんだよ」と両親の言葉を否定してくれる。たぶんわかってくれているんだと思います。
――両親から結婚の話題は上がりますか?
直接的に「結婚しろ」とは言わないですが、結婚することを前提に話してくるんです。私が「結婚する気はないから」と言っても「どうせいつか結婚するんだから……」みたいな会話を何度もされます。
でも、彼氏のひとりもいない状態がずっと続いているので、最近、母はついに諦めた感じです。
――自分でも3次元の結婚は諦めているんですか?
できるものならしたいですが、無理なんだろうなというのが私の中の結論です。両思いになりたくないというのは、正直、一般の方にとっては意味不明じゃないですか。
いっそのこと2次元だけが好きで3次元は好きにならない、というほうがまだわかりやすいですよね。
――憂那さんは好きなキャラクターとフォトウェディングを行っています。
本当に結婚してドレスを着るのが一番いいんですけど、できそうにないので、写真だけでも撮っておきたいなという気持ちがありました。
純粋にウェディングドレスや白無垢への憧れもありました。1回目はウェディングドレスで、2回目は和装でやりました。
2回ともスタジオのスタッフの方々は2次元キャラとの結婚をすごく歓迎してくれました。何より好きなキャラと結婚できた実感を得られて、達成感がありましたね。
――2次元キャラとの結婚を世の中に理解してもらいたい気持ちはありますか?
あんまりないです。それよりも、(3次元で)結婚しなきゃダメだという風潮を一刻も早く何とかしてほしいです。
私が実家を出た理由はそれでした。出たいと思っていたわけではなかったのですが、親が結婚することを前提で話してくるので、ちょっと耐えられなくなって。
今は女性の友達とルームシェアをして暮らしています。その子も結婚する気がないので、一緒に住んでくれています。