幼い頃のトラウマ
――選択を迫られて2次元を取ったということですね。
結局、イタチさんを裏切れなかったです。あと、もともと男の人が得意じゃないんです。友達なら全然平気ですが、恋愛対象として見てくる人が苦手で。
小学生のときに同級生の男子にストーカーみたいな感じで追いかけ回されたことがあって。その子はリーダー格で、周りの男子も巻き込んでちょっかいを出してきたのですが、それがすごく嫌だった。
それ以来、男の人に手を出されたり、ベタベタされたりするのがダメになってしまったんです。
――それが破局の原因のひとつになりましたか?
はい。お付き合いをしていた男性には、最初に男性が苦手であることを打ち明けていて、「ハグまではいいよ」「それより先はたぶんできない」と宣言していました。
向こうは当初、「それでもいいよ」と言ってくれたのですが、付き合って半年くらい経ったときに一度、キスをしようとしてきました。
半年も経ったからいいだろうと相手は思ったかもしれませんが、私はダメだったんです。それで一気に冷めたのが破局の決定打でした。
別にけんかをしたわけじゃないですし、付き合っておいてキスもできないなんて悪いことをしたなという気持ちはあるのですが、最終的に選んだのはイタチさんでした。
――うちはイタチの他にも好きなキャラがどんどん増えていくとのはどういう心情なのですか?
2次元キャラと恋している私は、3次元の私ではなく、2次元のアバターのような存在なんです。
自分を2次元にした状態で相手と一緒にいるというイメージ。「乙女ゲーム」のようなもので、好きな相手の数だけ自分がいるという考えです。
――好きなキャラが3次元に存在してほしいと等身大フィギュアを所有する方もいますが、憂那さんは自分が2次元に存在しているというイメージなんですか?
私の場合は、むしろ3次元に存在してほしくない。人間に近くなるのはどちらかといえば嫌なんです。キャラが印刷された2次元のパネルや小さなぬいぐるみとか、そういうのが好きです。