「就職したやつは負け組」早稲田探検部ってどんなサークル? 沖縄でペリカ探し、高田馬場でネズミ狩り…実は大物作家OBも多数_4
部室には歴代の探検部員が記したノートがたくさん
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探検部×マーケティング=クレイジージャーニー出演

我が道を行く探検部の活動方針からすると、テレビ番組『クレイジージャーニー』でも取り上げられた、ロシアの未踏峰に「ワセダ山」と名づけるような“わかりやすい”活動は異端だったのではないだろうか。

「ワセダ山」の名づけ親・カムチャツカ遠征隊と在部期間が重なっている田口さんに、当時の様子を聞く。

「早稲田の学生が未踏峰に『ワセダ山』と名づけるって、かなりバカっぽいじゃないですか。それがウケたんですよね。つまり、マーケティングがうまかった。

正直、その未踏峰って難しくもなんともない山なんですよ。だから、カムチャツカ遠征隊のやり方に疑問を持つ部員もいました。

でも僕は、探検部の中にマーケティングの概念を持ち込むという奇襲をやってのけた点において、面白いと思っていて。

隊長へのアンチテーゼとして『丹沢クソピーク縦走』という活動をやった先輩もいました。(神奈川の)丹沢の山で、誰も知らないピークをひたすら登って、探検部の中にだけ記録を残す。そんな小さいものを小さいまま見せて、それでよしとする活動です。

気に入らない相手でも排除するのではなく、活動内容で見返そうとするのが探検部のいいところだと思います。人間関係で追い出すって、探検的な行為じゃないですし」