和田まんじゅうが坊主にした理由
——あそこのシーンは「お前こそ誰だよ!」ってキレそうなものなのに、「お前が誰だ?」って最後、ちょっと語尾が上がるんですよね。
和田 ネタ合わせじゃ絶対出てこない言い方なんですよ。お客さんの前でやらないとわからない。あそこも笑いが起きている感じはありましたね。
岸 拍手だけでなく、笑いも起きている組はやっぱり点数が高かったですね。そこは点数に如実に表れていた。審査員の方々も会場のウケ具合をきちんと感じ取っていたのだと思います。
——やや話は逸れますが、今大会、準優勝したコットンのきょんさんは坊主頭にして、それで笑いの量が大きく変化したと話していました。和田さんも、あるときを境に坊主頭にして、似たような変化があったと話していたことがあったと思うのですが。芸人は、やはり見た目の工夫が大事なものなのでしょうか。
和田 どうなんですかね……。あるかもしれませんけど、たぶん、気持ちの問題じゃないですか。
——頭を丸めると、吹っ切れるということですか。
和田 いや、僕の場合で言うと、その前にもう吹っ切っていたんですよ。このままじゃまずい、と。俺が引っ張るんだ、というスイッチを入れたところだった。たまたまその直後に、ライブの企画コーナーで坊主になったというだけで。だから、正直なところ、坊主にしたからみたいなのはないですね。
青山 そうだったのか。狙って坊主にしたわけじゃないのか。
——和田さんを見ていると、喜劇役者として天賦の才を授かった人なんだろうなと思っていましたが、そういうターニングポイントがあったんですね。
和田 腹をくくって笑かそうとできるかどうか。最後の最後は、そこだと思いますね。
取材・文/中村計 撮影/村上庄吾
「キングオブコント2022ファイナリストインタビュー」
ビスケットブラザーズ ♯1、♯2、♯3
ロングコートダディ ♯1、♯2、♯3
や団 ♯1、♯2、♯3
クロコップ ♯1、♯2、♯3
コットン ♯1、♯2、♯3
いぬ ♯1、♯2、♯3