バッテリー管理からの解放

新MacBook Airの注目すべきポイントは、大きく分けて2つ。1つ目は第2世代のAppleシリコン「M2」を搭載したこと。2つ目が、完全に新しくなったデザインだ。

Appleシリコンとは、Appleが自社で設計するチップのことで、iPhoneやiPad、Apple Watchに続いて、2020年からMacにも採用され始めた。「省電力性とハイパフォーマンスを両立する」というモバイルデバイスの設計思想がノート型PCやデスクトップ型PCにも持ち込まれており、少ない電力で高い性能を発揮できる。

例えば、M2搭載の新MacBook Airは、2021年まで販売されていたIntel Core i9搭載の27インチiMacと同等の処理性能を誇る。27インチiMacは、Macのラインアップの中でも「プロ向け」と位置づけられるモデルで、よりハイエンド向けであるMac Proを除けば、従来最も性能が高い製品だった。今回の新MacBook Airは、それと同等の性能、というわけだ。

一方、Intelチップを搭載していた旧MacBook Airと比較すると、そのパフォーマンスは2020年のIntel Core i3搭載モデルの約4.5倍、より高性能なIntel Core i7搭載モデルの約3倍にまで達している。それにも関わらず、1回のフル充電でワイヤレスインターネットが15時間、ムービー再生が18時間というバッテリー駆動時間を実現しているから驚きだ。 

性能もデザインも満点! 「生活の核」となってくれる新MacBook Air_2
充電ポートには新MacBook Proと同様に「MagSafe 3」を採用。ケーブルを抜き差ししやすく、万が一足を引っ掛けてもMacBook Airがデスクから落下する危険性が少ない 

さっそく新MacBook Airを山梨・静岡への出張に持ち出してみたが、1日あたり文章作成を5時間、ビデオ会議を2時間といった作業内容でも、一度もマシンを充電せずに旅程を乗り切ることができた。日帰りもしくは1泊2日程度であれば、もう電源アダプタ等は持たなくていいかもしれない(もちろん、作業内容によるが)。

もしもAppleシリコン搭載のMacを初めて手に入れるのであれば、おそらくこのバッテリー持続時間の長さが最も驚くべきポイントになる。外出先のカフェや大学の教室でコンセントを探し回ることはなくなるし、「充電し忘れて困った!」といったシチュエーションもグッと少なくなるだろう。