WEB会議がもっと快適に!

ディスプレイは、従来の13.3インチから13.6インチへと拡大し、縁のギリギリまで表示領域が広がった。その代わりに、FaceTime HDカメラ部分を避けるためのノッチ(切り欠き)が採用されたが、ノッチはMacのメニューバーと高さが合わせてあり、使用中に邪魔になることはない。

そのFaceTime HDカメラの画質が、また美麗で驚く。1080pのフルHDセンサーに変わって元々の画質が向上しただけでなく、M2に搭載される画像処理エンジンによって明るさや色味などが調整され、映像がさらに最適化される。

加えて、今秋正式リリース予定の次期OS「macOS Venture」には、手元にあるiPhoneをWEBカメラとして使えるようにする仕組みが備わる。iPhoneには更に大型のセンサーとオートフォーカスのレンズが備わっているため、ビデオ会議等の画質をさらに高められるだろう。また、1人もしくは複数人をカメラの中に自動的に収める「センターフレーム」機能や、超広角カメラを活用して手元の映像を映し出す「デスクビュー」機能も利用可能。iPhoneとMacを組み合わせることで、オンラインミーティングなどの可能性が今後さらに広がる。 

性能もデザインも満点! 「生活の核」となってくれる新MacBook Air_4
FaceTime HDカメラの解像度が従来の720pから1080pにアップ。WEB会議時の映像をいっそう綺麗に、くっきりと相手に届けることができる
性能もデザインも満点! 「生活の核」となってくれる新MacBook Air_5
今秋正式リリースの「macOS Venture」からは、手持ちのiPhoneをWEBカメラとして活用できるようになる 
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最後に「100%リサイクルアルミニウム」を用いたボディにも触れておこう。

アルミニウムは一般的に、電気を大量に使用して、二酸化炭素を大量に排出しながら精錬される方法だと認知されてきた。いくら電気を再生可能エネルギーに転換しても、アルミニウム精錬による温室効果ガス排出は避けられなかったのだ。そこでAppleは、リサイクルアルミニウムを用いるなどして、新たに精錬せずに筐体を作る努力を続けてきた。

そうした中で、常識を覆す技術革新が起きた。Appleは精錬時に二酸化炭素の代わりに酸素を排出する手法を実用化し、2021年秋に発売された16インチMacBook Pro、2022年3月に発売されたiPhone SEなどに用いるようになったのだ。今回の新MacBook Airについては、リサイクルアルミニウムが用いられており、新たな資源を使わずにボディを構成している。

できるだけ新しい資源や素材を使わず、長持ちする金属を用い、使い終わったら再資源化するサイクルの中で生まれた新MacBook Airは、特に環境問題への意識が高い若い世代にとって、安心して選べる製品と言えるだろう。

※レビュー機にはmacOS Ventureのパブリックベータ版を導入しています。取材に基づく特別な許可を得て、撮影し掲載しています



文・写真/松村太郎