過去のことだといっても有権者からすれば「誤解を招くような隠し方」は困る

問題は有力国政政党が公認として立てた人物を投票日前日に、「うちの候補ではない」と言い出したことだ。ポスターを張り替える時間もなく、投票当日まで掲示板には国民民主党公認と書かれた西澤氏のポスターが掲載され続けた。

投票に来た60代の女性が証言する。

「国民民主のマークが掲示板にまだあるから、どうしても党の人だと見えてしまう。選挙前日にSNSで言われても私はインターネットをそこまで見ないしわからないよ。(記者に)言われるまで国民民主党の人が過去に問題を起こしていたなんて知らなかった」

投票所では投票を終えた住民から大ブーイングが…(撮影/集英社オンライン)
投票所では投票を終えた住民から大ブーイングが…(撮影/集英社オンライン)

同じく投票に訪れた70代の夫婦も、

「そんなことがあったなんて知らなかったよ。公認を出すからには、本来はもっと厳しく精査しなきゃいけないはずだよね。いくら過去のことだといっても有権者からすれば『誤解を招くような隠し方』は困る。掲示板の表記もちゃんと変更すべきだと思うね」

と話した。選挙期間の大半を国民民主党候補として遊説して回り、ポスターにも党公認と書いてある以上、選挙の最終盤で公認を取り消したと発表してもすぐに認識されるはずもない。

結果、西澤氏は2万4594票を獲得し、自民候補に次いで2位で当選してしまう。しかし翌9日朝、西澤氏は前日のポストの後、非公開にしていたXを再開し、

〈今回の当選は、国民民主党からの公認取り消しが充分に伝わらないなかで国民民主党に対する期待を、私、西澤さとしに重ねていただいたものが多いかと存じます。
そうであるならば、私がこのまま議員として活動することは適切ではないと考え、即日、議員辞職することを決意いたしました〉

と辞意を表明する大混乱となった。