陰口をこちらが言ったことにされてしまう
多くの人が経験しているのが、向こうが言った陰口をこちらが言ったことにされ、周囲に広められる、といった嫌らしい手口だ。そのせいで、こちらが周囲から軽蔑の目で見られたり、陰口を叩かれた当人から嫌われたりするのだから、あまりに理不尽な嫌がらせだ。
このようなことをする同僚に痛い目に遭わされたという人は、その忌まわしい経験について、つぎのように説明する。
「その同僚は、かなりの辛口で、周囲の人たちをこき下ろすんです。この前も、その同僚が私を捕まえて上司についての不満をまくしたてるのを、また始まった、嫌だなあって思いながら聞いていただけなのに、『○○さんがこんな不満を口にしてました』って上司に言いつけたみたいなんです。
ある日、上司から呼び出され、『君はこのような不満をもってるようだけど、今後は陰で言うんじゃなくて私に直接言ってくれるかな』と、言葉はやさしげでも、明らかに気分を害してる表情で言われたんです。
前にも似たようなことがあったので、けっして陰口には同調しないようにしてるんですけど、ただ聞いてただけでこんな目に遭わされるんだから、ほんとに嫌になります」
このような人物の場合、ただ聞いていただけでも、こちらが言ったことにされてしまう。ましてや、陰口を聞いているときに、「そうでしょ?」と言われ、うっかり頷いたりしたら、間違いなくこちらが言っていたことにされてしまうので、けっして同調しないように気をつけなければならない。
対上司だけでなく、対同僚でも、うっかり気を許すと、とんでもない目に遭いかねない。
「一緒に仕事をしている仲間について、『○○君、何か不器用で、仕事の要領が悪いよね』と言って、具体例をあげるので、『たしかにそういうところもあるかもしれないけど、でも熱心に取り組んでると思うよ』っていうように私は弁護しました。
なのに、私が仕事の要領が悪いとぼやいてた、っていうふうに本人に伝えてたと、その場に居合わせた人から聞いて慌てました。
一応、そんなことは言ってないと本人には伝えたんですけど、それ以来何だかよそよそしい感じで……。ああいうことを平気でするなんてほんとに信じられないし、腹が立ちます」
このように憤る人もいる。そんな目に遭ったため、その人物から「○○さんが君のことをこき下ろしてたよ」などと言われても、素直に信じることなどできない。きっと歪めて伝えているんだろうと思う。
それでも、絶対にそんなことを言うはずはないと確信をもてないので、疑心暗鬼になって、人間不信気味になっているという。
こんな具合に、裏表を使い分け、さらには人を操作するように歪めた情報を流す人物がいると、職場の人間関係がどうしてもぎくしゃくしてしまう。













