「躍動する兵庫をつくるというベクトルですね」

3人は議会に会派結成の手続きを取った後、動画チャンネル「ReHacQ」に出演し発表した。会派名は「躍動の会」。知事選時の斎藤陣営のスローガン「兵庫の躍動を止めない!」からつけたという。

3人はいずれも維新に所属していたが、岸口氏は除名処分を、増山、白井両氏は離党勧告処分をそれぞれ受けていた。

「岸口氏は選挙告示翌日の昨年11月1日、斎藤知事の疑惑を調査する県議会調査特別委員会(百条委)で調査の先頭に立っていた竹内英明県議らが、虚偽の疑惑で知事を追い詰めた“黒幕”だと書いた怪文書をホテルオークラ神戸で会った立花氏に渡しています。

2月23日、記者会見を行なった増山誠(左)、岸口実(中央)、白井孝明の各県議 撮影/集英社オンライン
2月23日、記者会見を行なった増山誠(左)、岸口実(中央)、白井孝明の各県議 撮影/集英社オンライン
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「増山氏は、それに先立つ10月25日に非公開で行なわれた百条委の音声を隠れて録音し、その音声データや怪文書に似た内容の備忘録を告示当日の10月31日に立花氏に提供しています。白井氏も同様の情報の提供を立花氏に申し出ていました。これらが処分理由です。

岸口氏らが提供した材料をもとに立花氏は選挙戦で竹内議員らを非難し、一方で斎藤知事を持ち上げる“2馬力”の選挙を展開し、同様の主張がSNSやリアルの世界で拡大しました。誹謗中傷にさらされた竹内氏は県議を辞職した後、今年1月に自死しました」(地元記者)

立花氏に近づき維新をクビになった3人が結集した形だが、会派を代表する立場の幹事長に就いた増山氏は10日のReHacQでその理由を、維新ととともに斎藤知事を支援することだと説明した。

「この2人とずっと維新でやってきましたし、斎藤さんの掲げる政策だったり、兵庫県が進もうとしている道の思いが、やっぱり一緒のベクトル向いているなというのがあった。兵庫県を改革していこうという。躍動する兵庫をつくるというベクトルですね」(増山氏)

3月5日、兵庫県議会本会議に向かう斎藤元彦知事 撮影/集英社オンライン
3月5日、兵庫県議会本会議に向かう斎藤元彦知事 撮影/集英社オンライン

さらに増山氏は、党を立ち上げ2027年の次回県議選で「第一会派になるのが目標です」と打ち上げた。 

「40人は(候補者を)立てないと第一会派は取れないかな、と。(候補者探しは)メインは公募になると思いますが、市町の(議員)のかたに声をかける活動もしていこうと思います」(増山氏)