「当面無所属で活動をさせていただきたい」

「不服を申し立てるとか、そんなことはもう一切するつもりはありません。しっかり今後も頑張れという風なお声もいただいたのも確かであります。そういったことから、当面無所属で活動をさせていただきたい」(岸口県議) 

「私が行なってしまったことに対する処分として、しっかりと受け止めて、反省をしてまいりたいと思っております。今後に関しましては、今のところ無所属で活動をしていこうという風に考えております」(増山県議) 

兵庫県議会百条委に出席した増山誠(左)、岸口実(右)の両県議(撮影/集英社オンライン」)
兵庫県議会百条委に出席した増山誠(左)、岸口実(右)の両県議(撮影/集英社オンライン」)
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2月26日、兵庫維新の会が岸口氏に「除名」、増山氏に「離党勧告」の処分を言い渡した直後、二人は神妙な顔つきで記者団の囲み取材に答えた。

昨年の知事選では「斎藤氏を応援する」と言って立候補した立花孝志氏が、斎藤元彦知事のパワハラや公金不正支出疑惑は嘘だとして「斎藤さんはハメられた」と主張。

疑惑を告発する文書をメディアや県警などに送り、昨年7月に自死した元西播磨県民局長・Aさん(60)のことを「不同意性交等罪が発覚することを恐れての自殺だと思われる」と言ったり、竹内英明元県議(50)ら県議会の調査特別委員会(百条委)で疑惑解明に努力した県議らを非難したりした。

「岸口氏は昨年11月1日、竹内氏らが“黒幕”だなどと書いた真偽不明の文書を立花氏に渡しました。岸口氏本人が『どなたが、どういうつもりで書いたか分からない』と認める怪文書です。

一方、増山氏は、昨年10月25日に秘密会で行なわれた百条委で隠し録音を行ない、証人尋問を受けた片山安孝元副知事がAさんの県公用パソコンの中にあったプライベートな文書のことを一方的に話し始めた音声と、岸口氏の怪文書に近い内容の備忘録を、岸口氏に先立つ10月31日に立花氏に渡していました。

立花氏は2人からもらった文書や音声ファイルをもとにAさんや竹内さんを責め立てていたのです」(地元記者)

昨年の兵庫県知事選のポスター掲示板。左下が立花孝志氏のポスター(撮影/集英社オンライン)
昨年の兵庫県知事選のポスター掲示板。左下が立花孝志氏のポスター(撮影/集英社オンライン)

Aさんらが貶められたのと裏腹に「斎藤さんは悪くない」との印象が拡大したことで斎藤氏は選挙に勝った。しかし竹内氏らへのSNSやリアルでの攻撃は止まず、竹内氏は「家族を守りたい」と言って県議を辞職した後のことし1月、自死している。