あのビル・ゲイツも休日にはデジタルデトックス? マイクロソフトのエリートたちが人生を楽しくする休日を過ごすために実践する5つの簡単なこと
「ワークライフハーモニー」という言葉を知っているだろうか? 休日が生活の原点であり、休みのために仕事をするという考え方だ。
書籍『世界の一流は「休日」に何をしているのか』より一部抜粋・再構成し、日本人には理解しにくいこの考え方を、世界の一流たちの休日の過ごし方を紹介しながら解説する。
世界の一流は「休日」に何をしているのか #2
ワーク・ライフ・ハーモニーとは
英語には「ワーク・ライフ・バランス」という表現があり、日本でも古くから知られていますが、この二つの考え方には大きな違いがあります。
ワーク・ライフ・バランスというのは、釣り合い人形の「弥次郎兵衛(やじろべえ)」のように、仕事と生活のバランス(均衡)を取って、どちらかに傾かないようにする……という考え方ですが、ワーク・ライフ・ハーモニーは、両者を切り離して考えるのではなく、上手に統合して調和させることを意味しています。
頑張って仕事をすると、プライベート(私生活)が犠牲になります。
私生活を優先させると、仕事がおろそかになります。
日本のビジネスパーソンは、仕事と私生活を「対立構造」で考えがちですが、マイクロソフトのエグゼクティブは、仕事が個人の成長を促し、個人の生活が仕事のパフォーマンス向上に役立つ……と考えています。
彼らは、仕事と私生活の両方のクオリティを上げて、両方の満足度を高めることを目指しているのです。
それを上手に統合して、調和を図る役割を果たすのが「休日」であり、彼らは休日を、ワーク・ライフ・ハーモニーの「原点」と考えています。
「休みのために仕事をする」という言葉には、そうした決意と覚悟が現れているように思います。
写真/shutterstock
2024/11/1
1,738円(税込)
224ページ
ISBN: 978-4295410300
世界の一流が休日に必ずすること、絶対しないこと
年収が上がる「週末2日間」の過ごし方
日本のビジネスパーソンは、休日を「休息」の時間と考えて、身体を休めたり、ストレスの発散を心がけていますが、必ずしも思い通りにはなっていません。
休みが明けても、疲れは依然として残ったままで、ストレスも解消されていない……と感じている人がたくさんいると思います。
一方、世界水準のエリートであるエグゼクティブの休日の過ごし方には、大きな共通点があります。彼らは、休日を「何もしない時間」と考えるのではなく、「積極的にエネルギーをチャージする時間」(休養)と「知的エネルギーを蓄える時間」(教養)と位置づけているのです。
彼らは休日を休息のための時間ではなく、仕事で成果を上げるための「原動力」と考えています。筆者が注目したのは、彼らがそれを「楽しんでやっている」ことです。
仕事を成功に導くための準備というと、多くの人が「苦行」や「修行」を連想してウンザリした気持ちになると思いますが、筆者が在籍したマイクロソフトのエリートたちは、スポーツや趣味を楽しみ、休日を満喫することで、自己再生とエネルギー・チャージという二つの目的を実現していたのです。
世界の一流の休み方を知って、休日の解像度を上げることは、これまでとは違った視点で自分の休み方を見つめ直すきっかけになります。
「こんな考え方もあるんだな」という新たな気づきが、あなたの休日を充実させて、毎日の生活にメリハリを与えてくれることになるのです。
【本書の構成】
第1章 日本人は、なぜ疲れていても休めないのか?
第2章 ここが違う!「世界」の休日と「日本」の休日
第3章 世界の一流は休日に「自己効力感」を高める
第4章 「土曜」と「日曜」を戦略的に使い分ける
第5章 休日に「1日7分」の新習慣