「海外出稼ぎ戦国時代」へ

夜の世界の「出稼ぎ」というシステムは地元を離れ、定められた期間、遠方のお店に在籍しながら賃金を得る働き方である。

一般的な出稼ぎの意味とさほど相違はないが、水商売の場合は拘束日数や勤務時間に応じて日給保証が発生。風俗店は完全歩合制のため、日給の最低ラインが確保されるのはコンパニオンにとって大きな安心材料だ。

東京から大阪、大阪から博多、時には沖縄、北海道と、高収入を目指す女性はせわしなく日本を横断する。近頃は国内だけではなく、海外にまで足を伸ばして一攫千金を狙う人が急増中らしい。

現在は世界各地に日本人女性が飛び回り、「海外出稼ぎ戦国時代」と言っても過言ではない状態へと変化を遂げた。

元セクシー女優ライターのたかなし亜妖さん
元セクシー女優ライターのたかなし亜妖さん
すべての画像を見る

海外出稼ぎは今に始まったものではなく、平成中期には既に存在していた。

かつてはグラビアアイドルやセクシー女優、モデル、人気アイドル、芸能人の卵など、一部の人間の裏バイト的な位置づけだったという。

普段の生活で簡単に出会えないような女性は希少価値が高く、富裕層の外国人男性からウケがいいため、高収入を求める人々はこっそりと働きに行く。

「海外出稼ぎは15年どころか20年近く前からあって、一部の人間(仲介者)が芸能事務所とやり取りをしながら女性を派遣していたものです。僕の本業はイベンターなのですが、築いた人脈で海外のお店と事務所、時にはタレントを直で繋ぎ、仲介していましたよ」(関係者)

当時は外国の店舗へたどり着くルートが非常に狭く、海外出稼ぎそのものがあまり認知されていなかった。

それが時代の変化とともに紹介者が増え、現在は水商売専門のスカウトマンから、働くコンパニオン同士での紹介などコロナ以降はさらに間口が広がった。