番組のオープニングには視聴者を引き込む「導入」という役割がある
タイパ重視の世の中とはいえ、これでいいのだろうか。
歌のイントロも、テレビのオープニングも「導入部分」として客を引き込む重要な役割がある。
落語だって、いきなり本題に入ることはなく、枕と呼ばれる世間話や小噺をしてから本題に入るのが普通だ。格闘技でも選手入場やリングアナのコールがあるからこそ、ゴング前の緊張感は高まっていく。
何でもかんでもいきなり本題、いきなりゴングではやっぱり味気ない。
これから始まる本編にワクワクしながら、オープニングをゆっくり見る余裕が欲しい。
古い感覚かもしれないが、私はどうしてもそう思うのだ。
番組オープニング文化、何とか残してほしいものである。
最後に余談だが『ヒルナンデス!』(日本テレビ系列)のスタジオパート冒頭、ナンチャンが叫ぶ最初の一言が何度聞いても毎回聞き取れなかった。
「はいおっちゃんしたー月曜ヒルナンデスです」
「はいまいやしたー水曜ヒルナンデスです」
「はいわしたー金曜ヒルナンデスです」
あれなんて言ってるんですか?
文/前川ヤスタカ イラスト/Rica 編集協力/萩原圭太