IMALUさんとウーマナイザーとの出会い
すでに4月2日に放送された番組1回目では「ウーマナイザー」からセクソロジスト(性科学者)の女性、エリザベス・ノイマン氏が登場し、IMALUさんとzoomを通してドイツの性教育事情や避妊の話などをした。
IMALUさんはウーマナイザーとの初めての出会いを語る。
「私はイギリスのアーティスト、リリー・アレンが大好きでInstagramもフォローしているんですが、彼女が数年前にウーマナイザーの宣伝のポストをしているのを見て、初めてその存在を知りました。
すごい衝撃的でした。有名な歌手が自らセルフプレジャートイとコラボレーションするって日本じゃあり得ないじゃないですか。すごいカッコいい、素敵だなと思いましたね。
その後まさか、こうしてスポンサー番組のDJをやらせていただくことに繋がるとは思いもよりませんでしたが…」
リリー・アレンがウーマナイザーと提携したコラボ商品は2020年に発売開始。
リリー本人もローリングストーン誌に「マスタベーションは“セックス”のカテゴリーに分類されがち」だと語り「みんながみんな、必ずしも恋愛中なわけじゃないし。性的快楽は必ずしも、誰かと一緒に感じなくちゃいけないわけでもないわ」と言及。
そもそもセックスとセルフプレジャーは別物なのだから、パートナーがいようといまいと、活用するべきだと勧めている。
IMALUさん自身にも女性のセルフプレジャートイについての印象を聞いた。
「なぜかプレジャートイは男性が使うもので女性は使うものじゃないというイメージがある。それにまだ、カップルで使うことはあっても女性がひとりで主体的に使うものというイメージはついてませんよね。
でもそれっておかしいと思う。男女ともに食欲や睡眠欲があるように性欲だって性別関係なく人によって違うわけなので、そこを楽しむことに性差はないと思うんですよね」
また、近年様々な活動をする中で「セルフプレジャー(マスターベーション)という言葉の登場とともにその印象は変わった」という。
「昨今ではセルフプレジャーという言葉を使うことが主流になり、私もその言葉を知ったのは数年前ですが『自分の(セルフ)の喜び(プレジャー)としてやること』という意味がダイレクトに伝わるから、自然と『健康に繋がることなんだ』と感じられて、すごくいい言葉だなと思ったんですよね。
セルフプレジャーの話も、性教育にも繋がることですけど、なんとなく話しづらいっていう日本の謎の空気が出ちゃっているので、こうしてラジオで発信することでちょっとずつでも変えていきたいと思いますね」
ラジオの放送期間は未定だというが、できる限り続けていきたい、とIMALUさん。最後にタイトルにある「眠れない夜」についても聞いた。
「誰にでも眠れない夜はありますよね。ない人なんていないんじゃないかな? 以前は眠れないことに焦っちゃって“寝なきゃ寝なきゃ”ってなってたんですけど、最近では諦めて起きてます(笑)。
そんなふうに焦るよりも、ゴロゴロしながら好きな音楽や海外ドラマを見ていたら、自然とうとうとしてくるから。そうして自分とうまく付き合っていけるようになりましたね」
番組の始まりは俳優の篠井英介さんのナレーションで始まり、終わりには滝内公美さんの「あなたに眠れない夜が訪れませんように」という優しい声で幕を閉じる。
日曜の夜の憂鬱を切り替えるきっかけになるかもしれない。
取材・文/河合桃子 写真/井上太郎