Jリーグ初代チェアマンの言葉

まず何故サッカーとの比較なのか?
 
筆者は、テレビのとある討論番組でJリーグ初代チェアマン・川淵三郎氏と一緒になったことがある。その時、川淵三郎が言った言葉が忘れられない。

そのエピソードとは、十数年前のキャンプの時期に、松坂大輔からもらったサインボールを高値で転売するファンが現れ、そのモラルが物議を醸したことに発する。ファンサービスに対して、何らかの規制を加えようとする野球界の動きを、番組中に川淵が一笑に付したのである。

「野球界はなんでも規制しようとする。ルールを作れば必ず破る者や抜け道を探す者が出る。だから私はJリーグを始めるとき、なるべく規制するルールは作らないと決めたんです。やりたいヤツにはやらせておけって」

この言葉に、感服した。野球界は規制をかけることばかりに熱心で、根本的な解決が進まないのだ。
つい最近も、埼玉県の強豪校の部員が寮で飲酒・喫煙した事例が問題になった。定期的に監督・コーチの体罰が告発されると言っても過言ではない。いくら規制しても、十年一日、体質が変わらないのだ。