「ロフト」はコスメで実店舗ならではの強みを発揮

「イトーヨーカドー」だけでなく、「ロフト」「アカチャンホンポ」「デニーズ」も既存店売上は前年を上回った。

その中でも「ロフト」の業績回復が著しい。2025年度の営業利益は83億円。3期連続で過去最高を更新した。

かつてはそごう・西武の子会社で現在はヨーク・ホールディングス傘下にある「ロフト」(写真/shutterstock)
かつてはそごう・西武の子会社で現在はヨーク・ホールディングス傘下にある「ロフト」(写真/shutterstock)
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2023年に「ロフト名古屋」が閉鎖し、2025年に「梅田ロフト」が売場面積を縮小して移転したことが話題となったが、家賃が高い繁華街の大型店は採算性が悪化。効率の良い小型店に注力する方針を示した。売場面積を縮小した「神戸ロフト」は利益率が高まったという。

ECの台頭によって、実店舗が大量の商品を陳列して「目的買い」の需要を取り込むことは従来ほど優位性を持ちにくくなった。採算性を重視しつつ、買い物そのものの楽しさを提供するエンタメ性と、他の店にはない独自性を打ち出すことが重要なのだ。

そんななか、足元ではコスメの売れ行きが良く、ドラッグストアや百貨店が扱いづらい中価格帯のラインナップを強化している。コスメは実店舗での体験価値を出しやすい領域だ。「ロフト」は独自商品の展開にも力を入れている。

コスメは「ロフト」に近い小売業態の「無印良品」の良品計画が力を入れている領域で、会社の成長を後押ししている。今後の伸びしろもありそうだ。

取材・文/不破聡