「人生を豊かに生きるとは、自分の人生をやり尽くすこと」
――「真実の愛に触れて役目を終えた」として卒業を決められたとのことですが、坂東さんにとって、この旅のテーマでもある“真実の愛”とは何でしょうか。
参加者の方々にとっては、結婚に対する憧れや願望があると思うんですが、僕自身は「結婚は、幸せの終着地点ではない」と感じているんです。むしろ、幸せとは何かを知るための手段なんじゃないかと。
――「幸せを知るための結婚」とは、どういう意味ですか?
幸せになるために結婚するのではなくて、「幸せとは何か」を体験するために結婚する、という感覚ですね。今は一人でも生きていける時代です。それでも誰かと一緒に生きることを選ぶのは、一人の幸せよりも、誰かと幸せを分かち合うとはどういうことかを確かめる行為なんじゃないかと思うんです。
――近年は、結婚にリスクを感じて選択的に独身を選ぶ人も増えています。そうした時代における結婚の意義をどう考えますか?
結婚をしなくてもいい時代になった、というのは確かにその通りだと思います。だけど、「人生を豊かに生きる」とは何かを考えたときに、自分の人生をやり尽くすことなんじゃないかと思うんです。
結婚もするし、離婚もするし、仕事での成功も失敗も経験する。出会いと別れ、喜びも苦しみも含めて、すべてを味わい尽くすこと。それが豊かな人生であり、“運が開けている状態”なのではないでしょうか。
――“運が開ける”というのは?
人生には良いことも悪いこともありますが、そのすべてを経験として引き受けていくこと。そして、それを自分の中に積み重ねていくことで、人生の幅が少しずつ広がっていく。最初は小さな円が、経験を重ねることで大きくなっていくようなイメージです。
そうしていくうちに、無理に飾ったり、言葉で説明したりしなくても、「このままでいい」と思える瞬間にたどりつくのではないかと感じています。













