「金太郎、不倫!?」(集英社文庫・コミック版9巻収録)
金太郎が不倫をギリギリで回避
不倫は、一線を越えなければセーフなのか。身体の関係まではいっていない……。だが、至る寸前までいき、相手が本気で自分を好きになってしまっていたら、それは本当に「何もなかった」で済むのだろうか。
『サラリーマン金太郎』第85話は、まさにそんなギリギリで踏みとどまる回である。
金太郎は豪雨の中、山小屋で川井会長の孫娘・千秋と二人きりになる。濡れているからと服を脱ぎ、そのまま流れで身体を抱き寄せ合い、ほとんど一線を越えかけた。だが最後の最後で金太郎は「俺には女房と子供がいる! ごめん! ごめん! ごめん!」と土下座して謝り、踏みとどまる。
ここだけ見れば、「金太郎、よく耐えた」と言いたくもなる。だが、身体は止められても、気持ちまでは簡単に収まらない。
千秋は別れ際、「もう遅いよ……。矢島さんのこと……好きになっちゃったもん……」と言い放つ。身体は理性で止められても、心は理性では止められないのだ。
しかも翌日、金太郎は千秋が入院していると川井会長から知らされ、見舞いに行くよう告げられる。病室で千秋は、金太郎が来てくれたことを素直に喜ぶ。愛はさらに高まっているのだ。
身体の関係はギリギリで踏みとどまったはずなのに、終わりにはならないどころか、さらなる深みへ堕ちていく。新婚の金太郎は、この厄介で切ない関係をどうするのか。この複雑な後味を、ぜひ漫画で読んでほしい。























