学校を楽しいと思ったことは1日もない

元ひきこもり当事者が主体として働く株式会社「ウチらめっちゃ細かいんで(通称めちゃコマ)」。そこで正社員として働いている岡田秀一さん(45)は10年間ひきこもった経験がある。

「私、もともとはコミュ障なんですよ。だから、自分から話しかけたりするのは、すごく苦手意識がありました。

でも、せっかく、めちゃコマ社員という肩書があるので、チャンスだと思って、会社のYouTubeチャンネルで発信するとか、イベントに行って知らない人とゴリゴリ話すとか、苦手なことをどんどんやり続けていたら、いろんなことをやれるようになったんです」

ひきこもり経験を語ってくれた岡田さん(撮影/集英社オンライン)
ひきこもり経験を語ってくれた岡田さん(撮影/集英社オンライン)
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よどみない話し方。穏やかな笑顔。今の岡田さんからは、ひきこもっていたころの様子は想像できないが、「昔から、ひきこもりになる素養はかなりあった」と笑う。

「学校はすごく嫌いでした。楽しいと思ったことは1日もないです。背もちっちゃかったし、結構、どんくさいタイプだったんで、いわゆるスクールカーストの下の方で、からかわれやすい。

私、後頭部が長いんですよ。ドラゴンボールのピッコロ大魔王に似ているって、揶揄されたりとか。そう呼ばれるのは嫌なんだけど、全然言い返せないタイプなんで、ヘラヘラ笑いながら、ずっとやり過ごしてましたね。

結局、悪いことしていなくても、いじめられる。だから、学校で学んだのは『人間なんか信用できねえんだ』ってことだけです」

小学生時代の岡田さん(写真/本人提供)
小学生時代の岡田さん(写真/本人提供)

父は会社員で母は専業主婦の「ごくごく普通の家庭」で育った岡田さん。ひとりっ子だったこともあり、両親は何でも先回りをしてやってくれたという。

やさしい両親を心配させないために、本当は1人でゲームをやる方が好きなのに、無理やり外で友だちと遊ぶようにしていた。