16歳で結婚・出産も…夫の姿に幻滅
「最初の結婚は、“できちゃった”結婚というより、自分たちの意志で先に“つくっちゃった”結婚、という感じでしたね」
そう語るのは、都内でセラピストとして働く木下有紗さん(38)。当時の民法で定められていた女性の結婚可能年齢の下限である16歳で結婚し、出産を経験した。
「もともとは『将来、芸能界で活躍したい』という夢があって、中学時代から芸能事務所に所属していました。でも母の再婚をきっかけに、その夢を諦めざるを得なくなって…。そこで、もう一つの夢だった『若いお母さんになる』ことを叶えたいと思ったんです」(木下さん、以下同)
母の再婚相手と折り合いがつかなかった木下さんは、「このまま一緒に住みたくない」という思いから、高校進学を断念。芸能活動にも区切りをつけ、中学3年の秋に鳥取に住む祖母のもとへ身を寄せた。
そこで出会ったのが、祖母と同じ会社の寮に住む5歳上の男性。のちに最初の夫となる人物だった。
「私の家系は代々、20歳前後で第一子を出産しているんです。『若いお母さんになりたい』と彼に話したところ、快く受け入れてくれました」
中学卒業後の15歳で妊娠し、16歳の誕生日に入籍。その後、第一子となる女児を出産した。永遠に続くかに思えた穏やかで順風満帆な結婚生活だったが、わずか4年で終わりを迎えることに…。いったい、何があったのか。
「夫が勤めていた会社は、叔父夫婦が経営する家族経営の会社だったんですが、経営不振に陥り、ある日突然、叔父夫婦がいなくなってしまったんです。その影響で、従業員の給料の支払いからクレーム対応まで、すべてのしわ寄せが、私たちの家庭に押し寄せてきました」
それを境に、生活は一変した。木下さんは子どもを保育園などに預け、昼夜問わず働きづめの日々を送った。睡眠時間は1日わずか30分。そんな極限状態ともいえる生活が3カ月続いたある日、昼の仕事を終えて帰宅した木下さんは、思いもよらない光景を目にする。
「夫が、仕事もせずに家の中でドラムを叩いてたんです。仕事がなくなって時間があり余ってるのは分かるんですけど…正直、幻滅しましたね」
積み重なった疲労と不信感は、すでに限界を迎えていた。木下さんは20歳で離婚を決断し、シングルマザーとして新たな人生を歩み始めた。


















