女性ライダーにとっての大きなハードル

女性ライダーであることによって向けられる偏見は、「なぜ乗り始めたのか」という問いだけにはとどまらない。「本当に乗れるのか」と、その技量自体を疑われてしまうこともある。

「『大型バイクに乗ってる』って言うと、『ちゃんと乗れるの?』とか『引き起こせるの?』とかも、よく言われますね(笑)」

身長や体格から乗っていることを疑われることも多いという
身長や体格から乗っていることを疑われることも多いという

バイクが倒れた状態から車体を起こす「引き起こし」は、バイクの扱いにおける最初の難関とされる。この引き起こしはコツさえつかめば女性でもできるのだが、やはりある程度力があったほうがやりやすいことは事実だ。

そのため、学生時代にスポーツ経験がなかった望永さんにとって、大型バイクの引き起こしは大きなハードルであった。

「教習所に通っていたときは全然できなかったですね。今は一人でできるようになりましたけど」

オフの日は気軽に遠くまで走らせている
オフの日は気軽に遠くまで走らせている

また、身長158cmの望永さんは、大型バイクに乗ると地面に足がつかないこともある。

「車高を下げてもらえば足はつくようになるんですけど、足がつま先だけしかつかないような状態だと、停車時にふらついたり、バイクの重さの影響をもろに受けますね」

さらに、女性ライダーであることの不便さは、乗る以外の場面でも感じているという。

「女性ライダーはそもそもの母数が少ないので、気軽にツーリングに行ける相手がいないんです。あとは、ヘルメットもライダーズスーツも女性のものがほとんどなくて不便に感じることは多いです。もっと女性ライダーが増えれば、自然と女性向けのアイテムも増えていくと思うんですけど……」

バイクに乗るときのアイテムに苦労
バイクに乗るときのアイテムに苦労