「え、なんで泣いてるの!?」
こうした偏見や不便さに日常的にさらされながらも、望永さんはバイクに乗り続けている。それはなぜなのか。
「やっぱりバイクが好きだからですね。何か辛いことがあっても、バイクに乗ればスッキリするんです。一度乗ってもらえればわかると思うんですが、あの爽快感は車では味わえないですね」
アイドル時代には、月20本以上のライブをこなすなど多忙を極め、バイクに乗れない日が続いた時期もあった。それでも、ようやくバイクに乗れたときはライブの疲れや苦労もすべて吹き飛んだ。
「千葉のライブにバイクで行くことになったんですけど、そのときは2週間ぐらいバイクに乗れていなかったので、乗ったときは感動で涙が出ました。バイクに乗ってるときも泣き続けていたので、ライブ会場についたときは目がちょっと腫れてて(笑)。メンバーやスタッフさんにも『え、なんで泣いてるの!?』って心配されたりしましたね(笑)」
先述のネットニュースになったときも、実は批判だけでなく「SNSを見ればちゃんと乗っているとわかります」と擁護するライダー界隈からのコメントもあった。その言葉も、望永さんの背中を押した。
「写真だけだと、本当に乗れているのか伝わらなかったんだなって気づきました。だから今後は、私がバイクに乗っている動画をどんどん発信して、私が本当に好きで乗っていることをいろんな人に知ってもらいたい。そこから、女性ライダーがもっと増えてくれたら嬉しいと思っています」
「バイク女子」という言葉が広まり、女性ライダーは昔に比べれば一定の市民権を得てはいる。しかし、望永さんが経験してきた通り、やはり女性がバイク、とりわけ大型バイクに乗ることには依然として高いハードルが存在することも事実だ。
それでも、彼女はこれからも大型バイクに乗って、日本中を走り続けるだろう。心の底から、バイクを愛しているのだから。
取材・文/ワダハルキ 写真/本人提供













