「このままだと真実が闇に消されてしまう」

一方で殺害を認めている小西受刑者は、第4回公判に行われた被告人質問において、犯行の詳細を供述した。

神居大橋では終始、姉貴分である内田被告の指示で全裸のAさんを土下座させたり、スマホで謝罪動画を撮影したと振り返る。その後、Aさんを川の方を向いて橋の欄干に座らせると、内田被告と小西受刑者はAさんの肩などを押した。

橋の欄干の外に立つ形になったAさんは、両手を広げて深呼吸を一回したという。

証言台に座った小西受刑者は涙を流し、小声ながらもはっきりと、内田被告が殺害したと告白した。

「(Aさんは)川の方に向かって倒れていきました。その時、梨瑚さんが(背中を)押していました」

Aさんは橋の上から姿を消した。直後、小西受刑者が下を見ると、橋を吊り下げるロープか何かにつかまっている片方の白い手を見つけた。Aさんの手だった。小西受刑者はとっさに手を差し伸べたが、届かずにAさんは「キャッ―」と悲鳴をあげて川へ転落していったという。

犯行後、内田被告は小西受刑者の手をとると、駐車していた車に戻っていった。

神居大橋から離れる車中で、内田被告からLINEのメッセージを削除したり、やり取りを偽装するように指示されたと述べた。

小西優花受刑者(写真/SNSより)
小西優花受刑者(写真/SNSより)

小西受刑者は、弁護側に内田被告との供述の食い違いを確認されると、このように発言した。

「今も(内田被告が)少し怖いですが、最後に押したのは梨瑚さんでした。『黙秘しろ』と言われていたのに本当のことを話したら何をされるか分からない。ただ、警察官から梨瑚さんの供述を読ませてもらったら、セリフや行動が全てウソで、このままだと真実が闇に消されてしまうと思い、本当のことを話しました」

2025年3月7日に言い渡された判決では、小西受刑者の殺害行為を認定した上で、「犯行で果たした役割の大きさは、内田と比較すれば、やや小さいといえる」として、懲役23年が宣告され、その後確定している。

今回の手続で、内田被告の裁判に、証人として小西受刑者も出廷する予定となった。あの日、神居古潭であった事実は、内田被告の口から語られるのだろうか。

神居古潭の東屋では手向けられた花が雪に埋もれていた(撮影/学生傍聴人)
神居古潭の東屋では手向けられた花が雪に埋もれていた(撮影/学生傍聴人)

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取材・文/学生傍聴人