立民議員は「錯覚」を見ていた
2月17日に公開されたあるYouTube動画は、非常に興味深いものだった。
西東京市の議員であり、かつてはお笑いの世界で活躍した長井秀和氏が、自らの経験をもとに政治の裏側を語ったものである(※出典〈減税TV 番外編:気になる人を呼んでみた!〉異質な存在【創価学会】なぜ公明党と立憲民主党は手を組んだのか?)。
長井氏は、自身が特殊な背景の中で育った経験から、現在は創価学会という組織に対して非常に厳しい考えを持っている。
かくいう私は、自由や現実を大切にする保守という立場から、これまで公明党が示してきた政策の手腕を高く評価してきた。特に昨年、「年収の壁」をなくすという減税政策を実現すべく公明党が必死に動いた姿は、実に頼もしいものだった。
長年、自民党とともに政権を担ってきた彼らの政策は、現実的で安心感があり、十分に受け入れられるものだ。
今回の総選挙の始まりに、市民運動から出てきた立憲民主党の議員たちが掲げる空想のような政策(反原発、反辺野古、反安保法制)が、公明党の現実的な議論によって次々と形を変え、呑み込まれていく様子を見たときは、思わず喝采を送った。ようやくまともな政治が、2大政党制が始まると期待したからだ。
しかし、長井氏が動画の中で振り返る選挙での中道の様子は、私の期待とは裏腹に、迷走の色を強めていった。
この選挙では、立憲民主党と公明党が手を結び「中道改革連合」という新しい勢力をつくりあげた。現場では、応援する人々が名前入りのうちわを振り、アイドルのコンサートのような熱狂に包まれていた。
立憲民主党の議員たちは、その熱い空気を感じて、勝利を確信していたのではないかと、長井氏は指摘する。立民議員は「錯覚」を見ていたのだと。
ただ選挙に受かりたいという目的だけの集まり
多くの無党派層や立憲のコアな支持者は、昨日まで自民党と協力していた公明党と、それを厳しく批判していた立憲民主党が突然一つになる姿を見て、不自然さを感じていた。
それは理想を共にする結びつきではなく、ただ選挙に受かりたいという目的だけの集まりに見えていたのである。
実際に、産経新聞などの合同世論調査(2月14〜15日実施)によると、この新しい連合を支持した人の半分以上は70歳以上の高齢者であり、30代や40代といった若い世代の支持はわずか4.1%や4.9%という低いものだった。身内の盛り上がりに酔いしれてしまったために、世間一般の冷ややかな反応に気づけなかった姿は、政治の難しさを物語っている。
さらに、立憲民主党の議員たちは、選挙の最中であっても自分たちの空想めいたこだわりを捨てきれず、せっかく公明党と調整して決まりかけた方針を自分たちで壊そうとした。これには、現実的な政治を望む者として、筆者は強い怒りを覚えずにはいられなかった。













