ガストは『1000円の壁』を超え、資さんうどんへ転換で分散
「ガスト」などを運営する「すかいらーく」グループの1号店は1970年にオープンした。ハンバーグやエビフライ、カキフライを主体としたメニュー構成は、昭和のデパートの食堂のテイストに近い。
昭和40年代の当時、一般大衆向けのレストランは不衛生で味が悪い店が多く、家族で集まって食事をする店は百貨店やホテルのレストランが主体だった。それを郊外のロードサイドにオープンしてヒットさせたのだ。
すかいらーくのメニューに並ぶ料理は、当時の一般家庭では作れないものばかり。それが特別感を生み、ごちそうを食べる場所として定着するようになった。
すかいらーくはバブル崩壊後の1990年代にガストへと大転換し、ファミリーレストラン業界を象徴するブランドとしてトップを走り続けた。しかし、足元でガストは店舗数を減らしている。2026年1月末の店舗数は1230。前年同月は1247だ。17店舗の純減である。2024年も1年で29店舗減らしていた。
ガストの人気メニューである「チーズINハンバーグ」は、店舗によって料金はバラつきがあるものの、上限で824円(税込)である。単品のライスが274円(税込)で、合計額は1098円。外食には1000円の壁が存在すると言われているが、ガストの食事は今やその壁を軽々と乗り越えてしまうのだ。
主要なターゲットはファミリー層だが、最近では博多もつ鍋やまやが監修した「博多明太もつ鍋」をメニューに加えるなど、会社員などの“飲み需要”を狙っている節がある。高単価化するに合わせ、ターゲットもずらしているのだ。
ガストからの転換や新規出店を重ねて、存在感を高めているのが「資さんうどん」だ。この店のメニューは幅が広く、低単価需要に応えるポテンシャルを持っている。すかいらーくホールディングスの転換施策は奏功しており、2025年12月期は14.1%の増収、36.0%の増益だった。4期連続の2桁増収で勢いがある。
すかいらーくは2極化する外食需要を巧みにとらえているのだ。












