ハニートラップかかりすぎて誰も信用できない
「R-1グランプリ」で優勝したお見送り芸人しんいちといえば、ハニートラップに引っかかるドッキリが印象的だろう。「地上波で股間が元気になった姿をさらしてしまったのは僕だけ」と語る彼は、現在のテレビ業界に何を思うのだろうか。
――しんいちさんといえば、ドッキリやハニートラップに騙されてはキレるというのがおなじみです。誹謗中傷も多かったと思うんですけど、逆に知名度が上がってモテにつながった…なんてことはないんでしょうか?
お見送り芸人しんいち(以下、同)ハニートラップにかかってから『私はしんいちさんを騙しません!』っていう女の子がめっちゃ出てきました。…でも全員怪しいんですよ。
――(一同爆笑)たしかに怪しいですね。それで著書『嫌われ者って金になる!』の巻末にもある性行為同意書を作成することに?
そうなんです。女の子を信用できない瞬間もあったんですが、結局「もう騙されてもええか」って思ったんです。ただ僕が騙されても、事務所とかに迷惑をかけるのはだめ。だから“こっちもこっちで対策させてもらうで”ってことで、同意書を作るっていう発想になりました。
――『芸能人が本気で考えた!ドッキリGP』(フジテレビ系)では、FRUITS ZIPPERの櫻井優衣さんの誕生日を事前に調べていたことが、番組スタッフから「キモい」と言われる展開になっていたことが衝撃的でした。本来なら誕生日って覚えててもらったら嬉しいはずですが…。
アイドルや俳優が同じことやったら絶対「かっこいいー!」ってなるハズなのに、しんいちだから違和感を覚えたようですね、世間様は。しんいちが誕生日調べてたら気持ち悪いっていうジャンルを作っちゃったんですよ。もう僕はそういう星の元に生まれた人間なんだろうなって思います。クロちゃんとか、僕くらいちゃうかなぁ。でも、これを逆手にとって仕事増やしてお金にさせてもらいます!
――最近、バラエティのドッキリ加減が「やりすぎではないか?」とたびたび議論になっていますが、かけられている側のしんいちさんはどう思いますか?
俺が言うのもあれですけど、どんどん過激にやって、どんどん昭和のテレビに戻ってほしい。もうコンプラ無視してやりませんか?やるだけやって、番組作って、後でみんなでスポンサー様に謝りに行きませんか?って思います。
――出演者も全員で謝りに行く?
スタッフさんとか作り手だけが謝りに行くって、ちょっとどうなんだろうって最近思いました。スポンサー様がお金出してくれているからテレビが作れている。だからそこは絶対間違いなく裏切ったらダメなんですけど。攻めたものを作って流して、もし何かあったら演者も一緒に謝りに行くスタイルってまだやってないじゃないですか。
だから僕と、みなみかわさんとか、さらば青春の光の森田さん、高野、クロちゃん、あとウエストランドのいぐっちゃんとか、普段謝らなそうな人が頭下げたら納得してくれるんじゃないかなって(笑)。
――それは斬新な発想ですね!(笑) 最近の若者のテレビ離れや、今後のテレビ業界とかお笑い業界にしんいちさんが望むことってありますか?
いや、望むことも何もみんなテレビ見てるやん! って思ってます。ちょっと前に行ったキャバクラで「テレビ見ないけど、しんいちさんのこと見たことあります」って言われて、なんで?って聞いたら「TikTokでハニートラップのドッキリ見ました!」と見せられて「いやテレビやんけ!」と、思わず突っ込みました。
――自宅にテレビはないけど、テレビの動画をTikTokで見ている若者は多いですよね。
みんな実はめちゃくちゃテレビ見てるんですよ! だからすごくカッコ悪いこと言ってるのに気がついていない(笑)。僕が出させてもらっているDMM TVとか、AbemaTV、Amazon Primeも全部含めてですけど、みんなテレビマンが作ってて、大多数の人がテレビで見ているじゃないですか。
ネットの時代とか、配信の時代だとか言われてるけども、場所を変えてテレビ番組をやってるだけだし、見てるやん?って思います。全然テレビから離れられていないと思います。













